多田茂治著 「野十郎の炎」 増補新版

　2006年に三鷹で開かれた高島野十郎展で、偶然に「野十郎の炎」の著者「多田茂治」氏にお会いしたことは、ブログに書いている。

　今日、その多田氏から書籍小包が届いた。中には、「野十郎の炎」の増補新版が入っていた。　同封の手紙には、次のように書かれている。

　ご無沙汰致しましたが、ご壮健で、「美術散歩」をお楽しみのことと拝察致します。
　06年の野十郎三鷹展の際は、「美術散歩」ブログでご紹介いただき、まことにありがとうございました。
　8月末の「新日曜美術館」で、再度の「野十郎」放映で、彼の人気が高まったようで、弦書房さんの在庫が底をつき、第三版が刊行されましたので贈ります。
　増刷に備えて、前以って20枚ほどの追加稿を用意していましたので、第三版に織り込んでもらいました。主な箇所に付箋をつけておきます。
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　ご健勝を祈ります。　多田茂治

　本を開いてみると↓、著者の署名があり、3箇所に黄色のポストイットが貼ってあった。　早速に、その箇所を読んでみると、１）野十郎が欧州から帰国後、生家の庭にアトリエを建てたころのこと（次兄の娘の記憶）、２）昭和32年１０月に博多大丸で開かれた「高島野十郎油絵展」とその出展作品のこと、３）観興寺境内に建てられた記念碑にまつわること（末弟の娘の記憶）が、しっかりと書き加えられていた。

　多田さんは、その後も調査を続けておられ、その成果を載せられたのであった。

　わたしの方でも、福岡県立美術館の「高島野十郎コーナー」を観に行ったりしていたが（記事はこちら）、野十郎のおかげで、多田さんとのご縁が続いている。野十郎と多田さんに感謝。

美術散歩　管理人　とら