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数年前にボストン美術館の肉筆画展が大評判になったことがある。肉筆画の場合は、一点ものだから、比較の対照がないので、「綺麗だ!」とつぶやいているだけでよいのだが、版画の場合はそうはいかない。競争相手が沢山いるからである。
とくに最近では、ミルウォーキー、ギメ、ベルギーなど鮮やかな色彩の残った里帰り浮世絵展が連続して開催されたからナオサラである。これに負けじと国内に残っている名品も展示されるようになってきている。すなわち、ここ数年で、浮世絵展のレベルは格段にアップし、それに呼応するように浮世絵ファンが激増している。 今回はそのような環境下でのボストン浮世絵展である。 続いて、鳥居派の芝居絵。初代清倍の丹絵《二代目藤村半太夫大磯の虎》↓は、どっしりとした美人で、丹・黄・黒のバランスが良い。二代清倍の漆絵《市川源之助と江戸七太夫》は、さらにこれに草色も加わっている。西村重長の紅絵《松風》の色彩は鮮やかで、奥村利信の紅絵《回り灯籠を見る遊女》では退色しやすい紫も見事に残っている。 第2章 春信様式の時代: 春信の紅摺絵《見立て三夕》、錦絵《雨中美人》、《坐鋪八景 鏡台の秋月》、《女三の宮と猫》、《寄菊》はいずれも素晴らしい色彩であるが、最近はこのような上質の春信を見る機会が多いので、贅沢なことにあまり驚かなくなくなってしまっている。 華奢な少女のような一般女性を描いた春信から離れて、ふっくらとした色気のある吉原の遊女を描いた磯田湖龍斎の《雛形若菜の初模様》シリーズ》は単調な遊郭PR。今回は、これが6点(図録では9点)も出ている。大判で、図録の表紙↓にみられるように、紫や赤の色が良く残っており、着物の柄もそれぞれ違っている。 写楽は見慣れたものが多い。 第4章 幕末のビッグネームたち: 国政の《市川蝦蔵の暫》(↑ポスター)や《三代目市川八百蔵》は、大胆な構図、独特な眼の描き方など素晴らしい作品である。 国貞の《星の霜当世風俗 蚊帳》には、蚊が描かれている。保存状態が良いので詳細に観ることができる。もちろん要単眼鏡。(↓全図、↓↓拡大図) 広重の江戸百景には初摺がいくつも出ていた。まずは《両国花火》↓では、花火の背景のぼかしと暗い空の木目が印象的である。ミネアポリスのもの↓↓は、花火の背景のぼかしは同じであるが、空が黒一色でちょっと単純な気がする。東海銀行所蔵(人文社「広重の大江戸名所百景散歩」収載)のもの↓↓↓では、空に木目はあるが、花火のぼかしが省略されている。 下絵・肉筆・版本: 国政治の《団扇を持つ立美人》や国芳の《夜桜を見る二美人》は綺麗な肉筆画。 菱川師宣の《伊勢物語頭書抄 筒井筒》や勝川春章の《三十六歌仙》、北尾政演の《吉原傾城 神美人合自筆鏡》も良い保存状態だった。 美術散歩 管理人 とら HP
by cardiacsurgery
| 2008-10-16 21:38
| 浮世絵
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