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「第1部 日本画の線描」と「第2部 町田久美」 はちょっと無理な組み合せ。
第1部で、町田久美の作品に共鳴するのは、安田靭彦の《かちかち山》のみである。 これは墨絵の巻物で、ウサギとサルが登場するマンガ。鳥獣戯画と同じ趣向で、動物たちの姿も似ている。 こちらでのお気に入りは、小川芋銭の金地墨絵屏風《山村春遍・秋浦魚楽》、片岡球子の横長のゴッホ調の《寒牡丹》、下村観山の双幅の軸《高士》、中村岳稜の樹下に着物を着た二人の男の子《童謡》、結城素明の腰から下が鳥の女性《歌神》。 第2部を観るのが今回の目的。 雲肌麻紙に墨で時間をかけて書いた曲線、淡彩や時にアクセントの色彩で補っている。 出来上がりは、シンプルで、余白が多く、それが画面全体を明るくし、また品を良くしている。 意表をつく構図もその持ち味のようだ。とくに《ごっこ》や《登山》のような俯瞰図、《朝の前》の見上げた図が面白い。 《成分》のスプーンの中の薬の粒子、《来客》↓の耳に当てた道具のようなものの毛描きなどに繊細な質感が表現されている。 《衣裳》の皮膚とシャツの色合いと移行部の描写は、シュールなタッチである。 ポスターの《装置》↑の人物の性別は、スカートや赤い持物で暗示されている。 こういった技巧は十分に楽しむことができた。 作者の意図としては、自分の感じた日常生活における違和感のようなものを、そのような表現力を駆使して観る者に伝えようとしているように受け取れる。 ただ、それが十分に伝わってこない作品もあった。それは画家の問題なのか、観客であるわたしの問題であるのか分からないが、もうすこしこの新進アーティストを追いかけてみたいと思う。
by cardiacsurgery
| 2008-08-24 13:48
| 現代アート(国外)
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