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コロー展には初日に行って(感想はこちら)、フランス側監修者ヴァンサン・ポマレット氏のレクチャーを聞いた(概要はこちら)。今回は、Takさんのお世話で、この展覧会の支援者に対する特別内覧会に参加し、日本側監修者である高橋明也氏のレクチャーを聴く機会に恵まれた。以下は、そのメモであるが、誤解があるかもしれない。あくまで文責は「とら」こと筆者にある。
3.コローを選んだ理由: 最近まで東京都美術館で開かれていた「藝術都市パリの100年展」でも、まっさきにコローが展示されていた。このように コローの画はいろいろな展覧会に出てくる。またコローについては、すでに森鴎外が述べているように、わが国への紹介も早かった。しかしその後の白樺派などによる紹介はミレーやゴッホなどには及ばず、わが国における知名度は印象派の画家たちにくらべ劣っている。このため、今回コローを根本的に見直したいと思ったのである。このことは世界的にみても重要なことである。 5.イタリアの風景画: イタリアには3回出かけているが、イタリアの地において風景描写をマスターした。それは光と形の造形である。これらの作品は、後期の「霧のかかった銀白色の叙情的風景画」の対極に位置するものである。これらは作品としては発表されておらず、コローの死後にアトリエから何百枚、何千枚と出てきたものである。シャープで現代的なこれらの画にはピカソなども驚いている。カチットした建物や色遣いは、セザンヌ・ピカソ・ブラックに影響を与えた。 レクチャーの後に、展覧会場を見て回った。借りた音声ガイドに耳を傾け、また参加した旧知のブロガー6人とおしゃべりしながら楽しいひと時を過ごした。前回見たときには一点一点集中して見たが、今回は会場全体を見回すような余裕ができていた。 あの霧の中に現れるミューズやニンフたちはコローにとって何だったのだろうか。近代絵画の先駆けとされるコローの中にも、アカデミックなサロンへの出品や注文主への配慮から、ある程度古典絵画へ回帰するベクトルが潜んでいたのかもしれない。そういったアンビバレントな意識があったとしても、それはコローがきわめて人間的であったということにしかならない。 このように多岐にわたるコローの画業の全貌を一気に展観する機会は滅多にあるものではない。今まで等閑にしか考えてこなかったコローという画家の有り様をジックリと考える機会を与えていただいた高橋明也氏ならびに関係者の方に感謝と敬意を捧げる次第です。 美術散歩 管理人 とら HP
by cardiacsurgery
| 2008-07-17 19:49
| 国外アート
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