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「夏」の暑さを吹き飛ばすスッキリとした展覧会。 「朝、日盛り、夕暮れ、夜」という時間の流れを追いながら、江戸時代の夏の一日を追体験することができる。
葛飾北斎の肉筆美人画《夏の朝》↑は、ポスターになっている逸品。個人蔵だから見逃せない。立姿の艶やかな女性が身支度中。表情が鏡に写っている。足もとには金魚鉢や歯磨き具。水鉢には夏の朝を象徴する朝顔が浮かんでいる。 Ⅱ 日盛の章~涼をもとめて水辺へ: 高田敬輔の《鯉滝登図》は奇想画。鱗が縞状に、飛沫が輪状に描かれている。さすがに蕭白の師である。 円山応挙の滝の画が2点。《青楓瀑布図》↓では、落下してくる水が、滝壺で岩にくだけ飛びちる。長大な画面空間には、正面から見た瀧と俯瞰から見下ろす波。これに右上部から枝を伸ばしてくる青楓も美しい。 ~夏の祭礼と行事:川端玉章の《京都名所十二月》はなかなか面白い。《祇園祭礼図屏風》は保存状態が良く、美しい。いろいろな形の鉾が楽しめる。千葉市美術館蔵の歌川国貞《江戸自慢》の10点中8点が入れ替えながら観られる。「こま絵」が面白い。現在展示中のものは、両国夕涼・駒込富士参り・山王御祭礼の三点。子供が上手く描かれている。 ~夏のデザイン: 松村景文の《鮎図》は涼風あふれる名画。遡る鮎のうち一匹が空に飛躍している。 ~涼のうつわ: 歌麿の浮世絵で有名な「ぽっぴん」の実物を初めて見た。青いガラス玩具で、吹くと「ポヒン」と音がするという。実際の音を聞きたかった。 Ⅲ 夕暮の章~夕立と夕涼み: 歌川広重の《名所江戸百景 大はしあたけの夕立》はあまりにも有名。広重の肉筆画《浴後美人》は色気不足。 これに対して喜多川歌麿の《寒泉浴図》↓は色気過剰のあぶな絵。風呂桶に入ろうとする女性の後ろ姿を描いた珍しい肉筆画。背中や臀部に淡紅色でハイライトをつけ、肌の丸みややわらかさが表現されている。 Ⅳ 夜の章~夏夜の楽しみ―舟遊び、花火、蛍狩: 円山応挙の《鵜飼図》↓は、光だけが浮き上がるように描かれている。 絽の着物、浴衣、ガラス器など涼を呼ぶグッズもたくさん展示されていた。気楽に夏を楽しむことのできる好い展覧会だった。 美術散歩 管理人 とら HP
by cardiacsurgery
| 2008-07-17 18:47
| 江戸絵画(浮世絵以外)
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