歌麿《向島花火》、春章《湯上り団扇持ち美人》 ＠東京国立博物館

　常設展の浮世絵室には、夏向きの「お化け」、「花火」、「湯上り美人」などが出ている。お気に入り画像を2つだけアップする。

１．喜多川歌麿《向島花火》：　浴衣の美人たちもさることながら、豪快な花火、それに手を出す子供、そして川舟の提灯など、歌麿の花火は他の追随を許さない。２．勝川春章《湯上り団扇持ち美人》：　団扇を持って縁先に立つ美人。わずかに解けた結い髪、やわらかな仕草、浴衣からのぞく脚などが上品に描かれている。　表慶館の企画展「フランスが夢見た日本」は素晴らしかった。版画家ブラックモンや装飾画家ランベールが浮世絵版画・版本や明治の錦絵･版本を写した見事なフランス食器が多数並んでいる。

　原画が添えてあり、説明も行き届いている。原作者は、葛飾北斎、二代目葛飾載斗、歌川広重、三代歌川豊国、歌川国芳などの江戸浮世絵師のほか、幸野楳嶺、河鍋暁斎などの明治の絵師である。この展覧会については稿を改めてもう少し詳細に書くことにする。
美術散歩　管理人　とら