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久し振りで家内と一緒に現美に行ってきた。東京駅でサンドイッッチを買い、北口から出るガラ空きのバスの中で食べた。バスストップの数が15もあるので、都心の景色を眺めながらのショートトリップ。このバスは現美の前に停まるので、時間さえ調べていけば、お勧め。
まずは「屋上庭園」へ。企画展示室の3階には自然光が差し込むために、このようなタイトルがつけてあるようだが、家内はてっきり屋上に作品が展示されているものだと思っていたらしい。確かにこの「屋上庭園」というネーミングには問題がありそう。 10のセクションに分けているが、その内容はバラバラで、質的にも玉石混淆。 セクション2の「庭を見つめる」は、画家河野道勢の素描と水彩。これは近代美術とはいえても現代美術とはとてもいえない。いわばお門違いの展示である。 セクション3の「掌中の庭」は、創作版画の同人誌がケースの中に入っている。「庭を見つめる」ではなく「ガラスケースを見つめる」である。複製された「詩と版画 第一輯」にムンクの《病める子》の版画が載っており、これを手に取って見られたのがわずかな救いだった。「月映Ⅰ」、「版画 1巻、3号、春の巻」の複製もみたが、とくに面白くない。これだけでは「古い雑誌の虫干し展」といわれしまうが、壁に1点だけ油彩があった。恩地孝四郎の《静物 林檎 赤》である。 セクション4の「アトリエの庭」には、牧野虎雄の古めかしい画が集められていた。花の画には綺麗なものがあった。 セクション5の「夜の庭」には、寺田政明のシュルレアリスムに影響を受けた作品《夜の花》などがあったが、好きになれない。 セクション6の「閉じられた庭」には、アンリ・マティスの「シャルル・ドルレアン詩集」と「ロンサール恋愛詞華集」の挿絵があり、これらは気楽に楽しめる。 セクション7の「記録された庭」には、中林忠良の腐食銅版画が数多く展示されている。彼の「転位」シリーズの一枚が自宅にあるため、興味を持って作成過程を眺めた。 セクション8「記憶の中の庭」はビデオ作品なのでいつものようにパス。 セクション9「天空にひろがる庭」まで来て、ようやく色彩と形容を表現したまともな現代美術が登場する。内海聖史の《三千世界》と《色彩の下》である。これたちは素晴らしい。前者はこの展覧会の表紙となっているのは当然。これがこの展覧会のベストである。 館蔵品を並べ替えただけで、750円もとるのはいかがなものか。 常設展の「賛美小舎」上田コレクションで面白いと思ったのは、石原友明の《約束》。大きな部屋の2面に海のような帯状の青。その角に置かれた日に焼けた男性の裸体は迫力がある。個人コレクションとしては大きな作品である。その他には、日高真理子の《木の空間》の褐色のモノトーンな連作とマン・レイのポートレート写真が良かった。岡本太郎の《明日の神話》のビデオが2本。「再生への軌跡」と「発見されたもう1枚の下絵」。とくに後者が面白かった。下絵は全部で5枚あったことになる。 「大岩オスカール」の展示とトークについては別記する。 美術散歩 管理人 とら HP
by cardiacsurgery
| 2008-04-29 22:54
| 現代アート(国内)
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