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川村記念美術館の改装が終わり、DIC創業100周年記念展として開かれている「マティスとボナール展」を観にいった。道中の桜はほとんど散っていたが、美術館の庭の桜がまだ花をつけていた。
![]() ![]() ボナールは、ナビ派のアンティミストであるとともに、ジャポニストであった。マティスは、フォーヴィスムであったとともに、ビザンチンやアラブといったオリエント美術の影響を受けていた。とくにマティスの黒は、東方美術にその出発点があった。このように二人の画家は東方の美術に影響を受けながら、「色彩の魔術師」としてともに色彩を開放していった。二人はともに南仏に定住し、地中海の強い光を受けて色彩の探求の深度を増していった。 会場には作品リストが置いてないので、pdfファイルのプリントアウトが役立った。以下、章別にお気に入り作品をあげていく。素晴らしい作品が国内外から集められていた。 Ⅰ.ボナール1867-1908 ジャポニズムのナビ アンチミスムと装飾 《格子縞のブラウス》は赤と白のチェック。《山羊と遊ぶ子供たち》と《りんご摘み》は緑と木をモチーフとした二連作。ボナールが画を描くキッカケとなったポスター《フランス=シャンパーニュ》の女性は扇子を持っている。《散歩》は屏風仕立てである。ボナールの撮影した写真が8点も出ていた。《ベッドに座る横向きのマルト、パリの住居にて》、《陽を浴びて立つマルト》、《水浴するマルト》↓はやや過激な写真である。 ![]() 《ラ・ムラド(コリウールの風景)》の緑と橙色の色面をはじめ、《ピエール・マチスの肖像》、《座る裸婦》、《モン・タルパンの風景》、《ニースの風景、マルグリット・マティスとアンリエット・ダリカレール》、《横たわる裸婦》、《紫のハーモニー》などお気に入り多数。やはり自分はマティス好きだ。素描もなかなか良い。 Ⅲ.ボナール1909-1924 地中海の光に導かれて 《葡萄を持つ女》、《昼食(マルトとジャン・テラス)》、花の美しい《マイヨール賛》、《果物鉢》、《果物かご》、《浴槽の裸婦》↓はいずれも絶品である。 ![]() 《刺繍のブラウス》はかわいい小品。《鏡の前に立つ白いガウンを着た裸婦》↓、《琥珀の首飾りの女》の赤い服、《黄色い服のオダリスク、アネモネ》↓↓、《シブールの室内》の椅子や壁と外の緑とのコントラストも最高。 ![]() ![]() 《白いブラウスの少女(レイラ・クロード・アネ嬢)》の紫、《秋の風景》の点描、美しい《花》、黄色の鮮やかな《テーブルの片隅》↓、色彩が乱舞する横長の《陽の当たるテラス》↓↓はお気に入り中のお気に入り。この章の最後に『私の絵がひび割れせずに残ってといいのだが。紀元2000年の若い画家たちの前に、蝶の羽根で舞い降りたいものだ』というボナールの言葉が出ていた。この《陽の当たるテラス》には、ボナールが降りてきているように一瞬思えた。 ![]() ![]() ![]() 《仰向けに横たわる裸婦》↓も良いが、《赤い室内、青いテーブルの上の静物》↓↓は2004年の「マティス展」でもみたが、何回見ても良い。。墨で描いた《傾けた首》も巧い。シルクスクリーンの《オセアニア》や切り絵《Jazz》もおなじみ。この部屋の最後に示されていたマティスの言葉、『若い画家たち、理解されていない、あるいは後世になって理解される画家たちよ、憎しみは禁物だ。憎しみは人にとりつき、すべてを食い尽くす。《人は憎しみの中では何かを築くことはできない。愛の中で築くのだ。競争心は必要だが、しかし憎しみは・・・》 反対に、愛は芸術家を支えてくれる』はこの展覧会をみにきたすべての人への強いメッセージのように思われた。 ![]() ![]() 1. アーサー・ハロンローザー《マティスノアトリエでオダリスクのポーズをまねるボナール》↓ ![]() 2. アンリ・カルティエ=ブレッソン《ル・カネのボナールのアトリエの壁》 3. アンリ・カルティエ=ブレッソン《マティス、ヴァンスのル・レーヴ荘にて》 4. ロバート・キャパ《ヴァンス礼拝堂壁画の聖ドミニクの下絵を描いているマティス、シミエのアトリエにて》 5. ブラッサイ《アレッジ荘のアトリエでウィルマ・ジャヴォルをスケッチするマティス》 6. エレーヌ・アダン《レジナ・ホテルの大アトリエ、彫刻を点検するマティス》 7. 《オダリスクの衣裳をするモデル、ジタをデッサンするマティス、ニース、シャルルフェリックス》 8. 《シャルルフェリックスの住居で寛ぐマティス》、 9. 《マティスとジャッキー、ニースにて》 参考作品の書簡と手帳: 画像にしてあったので見やすかった。 美術散歩 管理人 とら HP
by cardiacsurgery
| 2008-04-13 15:58
| 現代アート(国外)
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