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最初に地下の展示室に。この部屋全体に同じような画が並んでいる。大きな画が多いが、中には小ぶりの画もある。 模様は、美術館入口のポスター(註: 二本の線は電線の影)のように、背景が灰色または白、そこに白または灰色の模様がある。草ともいえないし、籠ともいえない曲線の連続があり、その間に比較的小さな斑点のようなものが群をなして描かれている。この斑点すなわち色斑の色は、白、灰色の他に紫のものがあって、強いコントラストとなっている。中には肌色の色斑もある。題名から判断すると、この肌色はネープルスイエローというらしい。 同じサイズの画はそれぞれが関係しているようで、色調や模様が似ている。いわば連作である。題名に「地塗反転」と付け加えられているものがあり、よく見ると隣り同士の画のなかに、背景⇔模様が白⇔灰色となっているものがあった。 2階に行くと、ここにも同じように連作が並んでいた。《Kyoto S-a》と《Kyoto S-b》は向かい合わせに展示されていたが、白い模様は京都の碁盤目のような街並み、紫の色斑の集合は二条城のように思えてきた。もちろん対象を意識していない中西の作品なのだからこれは単なる妄想なのだろう。 奥の部屋に中西のドローイングが並んでいた。ひとつの作品を次ぎの作品へと発展させていっている。前の作品では白くなっているところに線が書き込まれたり、線の交点が色斑に変わっていったりしているようだ。こうして前の作品を「なぞり」ながら、ダンダンと連作ができていくとのことである。これが今回の展覧会のサブタイトル「絵画の鎖」の意味である。 それぞれの画はとても明るいが、このように似たような作品で部屋が埋め尽くされると、全体としては不思議な安息感がある。これが「光の森」なのである。 中西の「絵画論」の文章は難解である。このような文章が学生のカリキュラムの中に入っている。学生さんも大変だ。 4月12日(土)・4月23日(水)・5月16日(金)14時に担当学芸員のギャラリー・トーク、4月19日(土)14時に高階秀爾氏の講演「絵画の場所―中西夏之の軌跡」、5月11日(日)14時に画家本人の講演「報告 絵画に向けて 紫・白・黒」が予定されている。 美術散歩 管理人 とら HP
by cardiacsurgery
| 2008-04-11 22:09
| 国内アート
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