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桜見物でにぎわう上野駅前のコンビニでサンドイッチを買って、日あたりの良い広場でのピクニック。同行5人。食べ終わって、西美の前庭に行ったら、エプソンの無料写真撮影サービスに遭遇。ロダンの《考える人》の前で、5人並んで、拳をアゴに当てた考える人のポーズで写真を撮ってもらった。
第2セッション(1) 午後の第2セッションの司会は池上英洋先生。いつものように軽快なジョークが会場の雰囲気を和ませる。これも伊訳されているのかな? このセッションのトップバッターは、国立西洋美術館の高梨光正氏の「触覚礼賛ーコレッジョとマリオ・エクイーコラ」だが、骨折というアクシデントのため、越川先生のイタリア語代読。午後には同時通訳のイヤフォーンも直っていたので、日本語でしっかり聞いたが、日伊ともに原稿を読むだけなのでいまひとつ訴えるものがない。 コレッジョの「ユピテルの愛」連作、《ガニュメデス》・《イオ》・《レダ》・《ダナエ》を題材にして、これが当時の好色版画連作とは異なり、文学的な愛の裏づけのあることを実証的に論述した。 ![]() ![]() ![]() 第2セッション(2) 2番手のベット・タルヴァキア先生はコネチカット大学の女性教授。演題は「ルネサンス美術の性的イミジャリー 象徴性から猥褻性へ」であるが、その内容は恐るべきものであった。スライドの写真を沢山撮ったが、現在のわが国の基準ではネットにアップできないものが大部分。 講演は、「性的な表現には、文化的な価値がある」という言葉から始まった。性的なイメージには、聖から俗までの幅広い暗示が含まれている。宗教画の中には、幼子キリストの性器を触っているものがあるが、これはキリストが人間であることを示している。 マゾリーノとマサッチオの《楽園追放》は、追放される二人を裸体で表している。裸体を恥じるようになったのは原罪を犯してからであるが、マゾリーノの画は一時イチジクの葉で局所が覆われていたことがある。 ![]() ドナッテッロやミケランジェロの彫刻《ダビデ》は、両性具有的なコントラポストの姿であるが、当初は性器を隠して公開されたという。公開の場所や鑑賞環境が問題になったのである。 版画などの印刷媒体の進歩により、性的なイメージの反社会性が問題になってきた。ポルノグラフィーの判定基準、すなわち藝術性と猥褻性の線引きの問題である。1527年に出版された連作版画《イ・モーディ》は、破廉恥な体位図であるが、6種類の体位のうち許容されたのは正常位のみであった。すなわちルネサンスが性的に寛容であったという考えは誤りである。 第3セッション(3) このセッションのトリは、ウフィツィ美術館素描版画室長のマルツィア・ファイエティ氏。やはり女性である。演題は「アゴスティーヌ・カラッチの好色版画」とこれも激しい。 ![]() また彼が出版した《イ・モーディ》とその成り立ちが紹介された。これはジュリオ・ロマーノが宮殿建築のために描いていた素描を、版画家ライモンディが、詩人アレティーノと謀って、本人の了解を得ないで出版し、教皇クレメンス7世の怒りをかった体位図である。このためライモンディは投獄され、銅版は破壊された。この《イ・モーディ》をアゴスティーヌ・カラッチが再版したのである。《金はすべてを打ち負かす》や《ニンフと交わるサチュロス》などがスライドで示されたが、とても画像をアップできるものではない。 インターミッション: ここで、小休憩となった。時間も大分遅くなったので、帰る人も増えてきたが、あと2本ということで頑張ることとした。 第3セッション(1): 慶応大学の細野喜代氏の「アドニスを引きとめようとするヴィーナス」で、「ティツィアーノ作《ヴィーナスとアドニス》の文学的典拠と祝婚画としての機能」という長い副題がついている。 ティツィアーノは、フェリーぺ2世のために、《ポエジア(詩)》と呼ぶ6枚の神話画を制作した。オウィディウスの変身物語に基づく作品である。この中には死を嘆き悲しむ場面が多い。 ポエジアの中の《ヴィーナスとアドニス》は、フェリーペが英国女王メアリー・チューダーと結婚した際のお祝いとして、ヴェネツィア共和国から贈られたものである。 この画では、狩に出発するアドニスを必死に引き止めているヴィーナスが描かれている。この形態は、古代彫刻《ポリュクリトスの寝台》をヒントにしているとの説があるが、それはヴィーナスとウルカヌスの物語である。 ![]() 第3セッション(2): 今回のシンポジウムのオオトリはモデレーターを務める越川倫明氏。タイトルは「ヴェネツィア絵画におけるヤコポ・カラーリオのエロチック版画の反響」である。 カラーリオは、ラファエロやミケランジェロ、ティツィアーノといった有名画家の作品を銅板画に移し変えていた版画家である。 ![]() エピローグ: この後、会場からの質疑に対して、外国から来られた講師の先生方から丁寧な回答があった。 久しぶりに脳が活性化した。一つは美術史という専門外の研究成果を聞いたため、もう一つは国際研究の現場に接したため、そして最後にはやはりエロスのためであろう。 きわめて不満足な記事となってしまったが、このシンポジウムの成果が出版されるまでの間のメモと考えて、ご寛容いただきたい。 美術散歩 管理人 とら HP
by cardiacsurgery
| 2008-04-02 00:07
| ルネサンス
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