幕末の浮世絵と絵師たち @たばこと塩の博物館

　この博物館のお得意。午前中にみた國際基督教大学博物館の展覧会と類似のものである。安い入場料にもかかわらず、立派なカラー・パンフレットがいただけるのはありがたい。見どころ豊富である。１．幕末の浮世絵のパトロン：　三谷長三郎は役者絵の出版に出資していたが、三谷家に残っていた役者絵の画稿が展示されていた。

２．幕末の世相と浮世絵：　横浜絵、麻疹絵、あわて絵、御上洛東海道、攘夷・物価上昇・戊辰戦争を描いた諷刺画が展示されている。↓は国芳の《横浜本町之図》。典型的な横浜絵。　次は暁斎の《狂斎百狂　どふけ百万遍》。中央の骨なしの大蛸＝幕府、蝶＝長州、鯱＝尾張、鐘馗＝水戸。進まぬ攘夷＝百万遍念仏。３．幕末の浮世絵師たち
　１）貞秀：三代目豊国の弟子　《亜墨利加之商人小樹之桜を求めて大に歓喜之図》↓は桜の盆栽。　２）国周：三代目豊国の弟子、豊原国周　《文字絵又平　大津絵寿古六》↓。　３）芳幾：国芳の弟子、一恵斎芳幾、落合芳幾　《真写月花之姿絵（河原崎権十郎）》↓。蝋燭によって障子に映し出される影を紙に写した。　４）芳年：国芳の弟子、一魁斎芳年、月岡芳年　妖怪画、無残画。↓は鉄砲で自害する《魁題百撰合相　鳥居彦右衛門元忠》。　　５）二代広重：初代広重の弟子、後に喜斎立祥　《横浜巌亀楼上》は外人のために横浜にできた港崎遊郭の妓楼。　６）三代広重：初代広重の弟子　《幼童遊びをとろ子とろ》↓は、國際基督教大学博物館でもみた戊辰戦争の諷刺画。説明はこちらにもあるが、念のため説明図（クリックで拡大）を再掲載↓↓した。
美術散歩　管理人　とら

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