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久し振りに池上先生の話を聴いた。時間の制限のあるなか、どの画を選ばれるかも興味のあるところだった。以下はちょっとしたメモ。
■カルポー《ナポリの漁師の少年》・・フランスに送るために作成した作品。古典派とロダンを繋ぐ。 ■マリオット・ディ・ナルド《聖ステパノ伝のプレデッラ》・・・最初の殉教者。投石は集団殺人。これは女性的な処刑法? ■ヴァザーリ《ゲッセマネの祈り》↓・・・今日は出ていなかったが、クラナッハの同名の画↓↓の天使と比較しながら、天使の両性具有性と聖杯にも達する杯について話された。面白かった。 ■ヴェロネーゼ《聖カタリナの神秘の結婚》・・・結婚式に際して描かれたもの。左上の紋章は結婚前の両家の紋章から新たに作成された。 ■バウツ《荊冠のキリスト》・・・額の下端の銘文は聖書の有名な文章の後半。「汝ら尋ね見るべし」。これはエッケ・ホモと同じ意味の言葉。キリストの視線は向かって左に傾いている。したがってこの画にはマリアの対幅があり、その下にはこの文章の前半「すべての道を行く人よ」があるのだろう。 ■パティニール《エジプト逃避途上の休息》・・・画家の関心が風景描写にあるという意味で重要な作品。この画ではまだ前景の聖母子が目立つが、参考として見せていただいた作品にこのことがさらにはっきりしているものがあった。 ■セーヘルス/コルネリス《花環の中の聖母子》・・・基本的には花の画だが、カトリック側に止まったフランドルではその中に聖母子を描き込むことが多かった。 ■ダウ《シャボン玉を吹く少年と静物》・・・シャボン玉、時計、ガイコツなどのヴァニタス。 ■ヨルダーンスに帰属《ソドムを去るロトとその家族(ルーベンスの構図に基づく)》 ①リングリング美術館(フロリダ州サラソータ)、②バス美術館(マイアミ)、③国立西洋美術館に同じ画題の作品がある。質的には①が最もすぐれており、③は全体に大味で優美さを欠き、また、本来ならば巨匠の腕が発揮さるべき頭髪や天使の翼も類型的な表現に終わっていることから、ルーベンスの監督下に制作された工房作と見なすのが妥当ではないだろうか。一方、本作品に見られる逞しい肉体表現と冷たい薄紫色に着目して、ルーベンスの弟子、あるいは若き協力者であったヤーコブ・ヨルダーンスの最初期の作と見なそうとする、様式的観点からみれば注目すべき説も出されているが(デュルスト)、定説となっているとはいえない。このカタログには、一枚の新聞の切り抜きがはさんであった。1994年6月10日の朝日朝刊である。 それによると1993年夏に国立西洋美術館で上述の①と②を借りて、比較展覧会を開き、同時にX線撮影や赤外線撮影などを行い、シンポジウムの結果、ヨルダーンスが1615年ごろに描いた模写であるという説が大勢を占めた。さらに顔料を分析したところ、高価なものとそうでないもの、絵具の重なりの違いなどから、アメリカの一館の作品はルーベンスの筆が入った彼の工房作、もう一館のものは、ルーベンスの手がまったく入っていない彼の工房作で、西洋美術館はヨルダーンスの模写という説が強まっている。池上先生の話では、この高価な顔料というのはラピスラズリであるということ、アメリカのに作品のうちの一つは技術的には他の作品に劣っているものであること、ルーベンスの工房といってもダイクやヨルダーンスのような天才的な画家が含まれているというような話があった。 ■1855年ー1874年の画家。クールベのレアリスム宣言から第1回印象派展までのマネ・セザンヌ・モネ・ルノワール・バジールなどについて詳細な解説があった。 その後、自由に作品を鑑賞し、参加者全員で記念写真を撮った。二次会は非常に盛り上がった。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2007-12-23 12:05
| 国外アート
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