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NHKのこの番組は2006年4月7日の「File1:古伊万里の染付」に始まり、2007年11月23日の「File71:絞り染め」まで続いているとのこと。何回かは聴いてみたが、最近はチョット敬遠気味だった。
フェルメール・オフ会でもらったチケットを無駄にするのも惜しくて、ちょっと覗いてみたが、大勢の観客で驚いた。そして展示内容も素晴らしく、いままでちょっと侮っていたかなという気がした。今回は10の展示コーナーに分かれている。それぞれのコーナーでは、いくつかの「鑑賞のツボ」が書かれており、その代表作が展示されていた。 一、古伊万里・染付: 1.初期伊万里は指跡のぬくもり・・・縁を持つと割れやすかったので指跡がついている。 2.青は枯淡を味わえ・・・にじみ。 3.白は濁った米のとぎ汁・・・伊万里の土は青みがかっていたための工夫。 4.唐草は線をみよ・・・技法を知るとその意味が分かる。 二、アールヌーヴォーのガラス: 1.花や虫より素地が主役・・・ガラスをどのように不透明にするかがポイント。↓はガレ《蜻蛉文脚付杯》。 2.光がつくるいくつもの顔・・・光が当たるとまったく違う色となる。 3.小品でドームに並ぶものなし・・・ずいぶんと細かい文様である。 三の一、魯山人の器: 1.料理なくして完成せず・・・尾形乾山以来の考え方なので何がツボか分からず。 2.器に書の至芸を見る・・・太くて字数が少ない。魯山人の運筆の説明があった。 三の二、織部焼: 1.緑の「けしき」をみよ・・・緑色の変化。 2.「へうげもの」に遊び心あり・・・変わった形のおもしろさ。 3.千変万化する文様を味わう・・・↓は《鳴海織部茶碗》。 四の一、根付: 1.極意は小さく丸く・・・大きくて角ばっていれば困るのはアタリマエ。 2.粋な遊び心を楽しむ・・・「寄せ猫」という根付は、まるで浮世絵の戯れ絵。↓ 3.「なれ」を味わう・・・触っているうちに顔が平滑になってしまった根付が展示されていた。 四の二、櫛(くし): 1.表裏一体の返し文を楽しむ・・・写真で、表・背・裏が示してあったのでよく分かった。 2.黄楊は定番、おしゃれはべっ甲・・・黄楊のものでも種類が多い。 3.人気ブランドは半遊斎・・・いつの世もブランドをほしがるセレブたち。 五、掛け軸入門・表具: 1.勝ちすぎずに引き立てる・・・悪例と良例が並べてあり、説得力があった。《過去現在絵因果経断簡》がデパート美術館に陳列されていたので驚いた。これは国宝ではないのか。 2.裂が生み出す時の味わい・・・洒落た名前がついた古代裂など。知識のある人にはたまらないだろう。 六、切子: 1.江戸切子に虹の輝きを見よ・・・余剰の鉛で虹色になるという。健康被害が問題にならなければ良いが。 2.カットの丸みを確かめよ・・・よく見えなかった。要拡大鏡。 3.色のぼかしは薩摩の色・・・展示されていた赤色・緑色の《被せ栓付瓶》は絶品である。 七、藍染め: 1.生きている青を愛でよ・・・藍は染め上がった時は緑色で、空気で青くなる。時間とともに変化していくのだから青は生きている。 2.柄は粋な遊び心・・・《筒描夜具地女夫海老と松竹梅飾り文様》↓。3.絞りに指先の感覚を味わう・・・実際に触って良いようになっていた。 八、江戸の文様: 1.繰り返しに「粋」をみる・・・同じ型紙を継ぎ目なく使っていく技術は神業。 2.洒落は江戸っ子の遊び心・・裏だけの文様など。 九、友禅: 1.細糊が生む自由な絵柄・・・これが手仕事だから驚く。 2.水がはぐくむ鮮やかな色・・・「友禅染色見本帳」には何十万という色模様が張り付けてあった。 十、唐津焼: 1.堅く締まった土を味わえ・・・ガラス質となる。 2.筆の運びを確かめよ・・・手前に引くことによって繊細な味が出ている。これは魯山人の運筆と逆である。 3.肌のとろみに酔いしれよ・・・使っているうちに、つややかでやわらかい肌になる。これを「育てる」という。自分の中里太郎右衛門の湯呑も、15年間毎日のように仕事場で使っているが、その目で見てみよう。150年ぐらい使わないと無理かな。 美術散歩 管理人 とら HP
by cardiacsurgery
| 2007-12-02 17:17
| 国内アート
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