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広島県立美術館、水野美術館や日展100年で児玉希望の画に強い印象を受けていたので、東京でその特別展が開かれていると知って、早速観てきた。
作品リストは制作年順になっているが、展示はこの順序になっていないので見にくい。さらにキャプションの番号がひどく小さいので、リストとの照合に困った。またすべての画が額縁のガラスとショーケースのガラスとの2重のガラスがあるためため、反対側の画まで写ってくる。とても見にくかった。 ホールに置いてあった図録の説明をメモしてきたので、それを参考にして、展示を再構成しながら記事を書く。 明治31年(1989)、広島に生まれた希望は、1918年に上京し、川合玉堂の画塾に入った。そして風景画や花鳥画を描いて帝展に入選している。 今回の展覧会には、1925年の《晩春》が出ている。山桜・躑躅・藤・小禽が、水の流れとともに淡く描かれている。 1927年の《雨後》↓は、上部と下部のバランスはともかく、迫力がある。 1931年の《飛泉淙々》は、今回の展覧会のポスターにもなっている豪快な瀧。激しく流れる水の白さと木々の緑の対比が抜群である。淙々たる響きが聞こえてきそうである。 1957年から1年間、ヨーロッパに渡っているが、ここで希望の画が日本画から油彩・水彩の洋画に変身しているのである。《ヴェネチア》、《ネルヴィ》といった油彩の小品は厚塗りで力が入っている。《房総白波》、《氷川》、《瀾》も良かったが、何といっても《群鯉》が最高だった。緋鯉や真鯉が緑の水の中に閉じ込められているように見え、単なる写実を超えて紋様に昇華しているようだ。 水彩も沢山出ていたが、中では《モンブラン》という横長の画が良かった。 1958年にパリのチェルヌスキー美術館で開かれた個展に出品された「仏蘭西山水絵巻」が出ていた。今日観たのは、《山》↓。モンブランからグルノーブルまでの墨絵巻である。《海》-マルセーユからコート・ダジュールまでーは11月11日以降、《河》-パリからノルマンディまでのセーヌで、最後に彩色した虹ーは11月25日からである。横山大観の《生々流転》にも似た大作である。 このように児玉希望は、彩色の日本画に始まり、洋画に移り、水墨の日本画に戻り、最後は広島県立美術館で観た《降魔》のような仏画にたどり着いたのである。 美術散歩 管理人 とら HP
by cardiacsurgery
| 2007-11-04 20:48
| 国内アート
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