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今週から後期が始まった。前期の評判が良かったので、この美術館としては結構ビジターが多い。
前期・後期を通していえることだが、鈴木春信の作品が非常に多い。そこで今回は春信の作品を目を凝らして観た。お気に入りをあげていく。 《見立て佐野の渡り》ー藤原定家の「駒とめて 袖うちはらう かげもなし 佐野のわたりの 雪の夕暮れ」(新古今集)の見立て。川の流れと橋が対角線で交わる構図、女性を描いた繊細な線、そして橋の上の雪のきめだし、橋の側面の絵暦の細かな字など、感心するばかりである。 《五常 禮》-五常は「仁義禮智信」。白無垢の地模様が美しい。これも「きめだし」とのこと。 《三十六歌仙 小野小町》ー「わひぬれば 身をうき草の ねをたへて さそう水あらば いなんとそおもふ」。国司として三河国に下ることになった文屋康秀から、「私と田舎見物」と誘われて、その返事として贈った歌。樹の緑、着物の紫、毛氈の赤の対比がなんともいえない。 《三十六歌仙 源重之》ー「風をいたみ 岩うつ浪のおのれのみ くだけてものを おもふころ哉」。風に飛ばされないように笠を押さえる若い女性の裾がめくれている。失恋の歌。相手を岩に、自分を波に見立ている。そういえばもう一人の女が浪の中の岩を指さしている。 《船から下りる芸者》-二人の芸者の着物の派手な赤と柳の地味な緑の取り合わせが良い。 《見立鉢の木》-図録に《見立鉢の木》となっていたので、謡曲「鉢の木」としての解釈を載せていたが、箒が描かれているので《見立女鉢の木》とすべきであるとの注意を受けたので訂正する。春信には《見立鉢の木》の図が少なくとも3枚もあるが、内2枚は、従来、謡曲「鉢の木」の見立と考えられていたのが、近年、浄瑠璃、歌舞伎の「女鉢木」の見立であると改められたそうである。確かに、この絵に描かれた小道具の竹箒と竹の揚げ簀戸が「女鉢の木」の世界を暗示している。 美術散歩 管理人 とら HP
by cardiacsurgery
| 2007-11-03 11:49
| 浮世絵
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