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狩野永徳といえば、教科書に出てくる桃山時代を代表する画家。それの初めての回顧展というから驚く。芸術新潮の特集号のタイトル「ミスター桃山 天下の狩野永徳」というのも大げさではない。さっそく京都日帰り美術散歩のメインイベントとなってしまった。
まずは「墨を極める」という章。いきなり国宝《花鳥図襖》↓と《琴棋書画図》のお出迎えである。いずれも墨絵であるが、前者からは穏やかさ、後者には激しさが感じられる。この穏やかさは祖父の狩野元信から受けた教育によるものであり、激しさは永徳に潜む「縄文のエネルギー」といったものではなかろうか。さらに父親である狩野松栄のユーモラスな《竹虎図壁貼付》も出展されていたが、これらはすべて大徳寺塔頭の聚光院の襖絵であるという。 ![]() ![]() ![]() 《四季山水図屏風》は穏やかな元信と激しさを秘める永徳の画風を左右で比較できる格好の素材。 《嘯湘八景図》や《夏冬山水図》は草体画の見事な作品である。《老松竹虎図》は園城寺の塔頭・日光院にあったものというが、出色の出来。よくぞ残っていてくれた。 《許由巣父図》はよく見る画題の絵だが、両者の衣の線が凄い。不規則に角張った線は、表現主義的であるともいえる。《仙人高士図屏風》↓の仙人の衣も同様に鋭い。 ![]() ![]() ![]() ![]() 「為政者たちのはざまで」という章で、最初に出てくる《織田信長像》が凄い。この冷酷な天下人の特徴がとても良く出ている。証拠はないが、このような名画はそのへんの絵師には描けるものではなかろう。 ![]() 「風俗画」の章では、なんといっても有名な上杉本《洛中洛外図》。これは巨大な細密画。単眼鏡で十分楽しんだ。前日の予習が少し役に立ったかもしれない。ビデオでおもしろい場面が拡大されていたが、ごく一部のみ。この絵をめぐる足利義輝・織田信長・上杉謙信の逸話は、さすがに戦国の世のストーリー。「西のみやこ 東のみやこ」で観た《洛中洛外図 歴博甲本》は狩野元信筆であると推定されたとの記事が、10月4日の朝日新聞に出ていたが、そのことにはまったく触れられていなかった。 ![]() ![]() 最後の章は「壮大なる金碧画」である。巨大な《唐獅子図屏風》のライオンの目・牙・鬣・尾・足は見るものをギョッとさせる。 ![]() ![]() HP1 (追 加) 平常展 @京都国立博物館 ![]() ![]() 狩野山楽の《狩猟図》・《耕作図》・《山水図》も出ていた。これらはすべて特別展と関係があるが、ガラガラに空いた平常展で淋しそうにしていた。 仏画では、《金胎仏画断簡、東方欲金剛像》、室町時代の絵巻では《福富草子》・《十二類絵巻》・《百鬼夜行絵巻》、桃山時代の絵画では宗達の《牛図》(この前は風神雷神がでていたとのこと。残念!)、江戸時代絵画では応挙の《春秋瀑布図》、源琦の《嵐山栂尾図》、亀岡規礼の《官女遊楽野図》、清の絵画では黄慎の《東坡送硯図》が良かった。 HP2 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2007-10-27 18:35
| 国内アート
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