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ムンクは何度も観ている。
1.ムンク展 画家とモデルたち Edward Munch and his Models (伊勢丹美術館 1992年)だから今回はパス?と思っていたが、ちょうど連休だったので初日に行ってしまった。 第1章 生命のフリーズ:装飾への道 今回は《叫び》は出ていないが、会場に入ってすぐに、《不安》、《絶望》などこのフリーズ(帯状装飾)に属する有名作品が展示されていた。 その部屋への入口は門のようになっており、その正面最上段は《宙空での出会い》が飾られ、その下にはムンクのもっとも有名な3作品、すなわち「叫び・不安・絶望」がパネル展示され、その左右にも下絵に従った展示がなされていた。 第2章 人魚:アクセル・ハイベルグ邸の装飾 これはオスロの実業家の家の階段の踊り場の装飾として依頼されたもので、現物はフィらデルフィア美術館にあるが、今回の展覧会にはそれと良く似た水彩が出展されていた。女性が人魚から人間女性へと変容する姿とも思われ、ここにも男性の象徴としての月柱が描きこまれている。 第3章 リンデ・フリーズ:マックス・リンデ邸の装飾 これは眼科医リンデ博士に依頼された子供部屋の装飾の画であるが、《公園で愛を交わす男女》などR絵画があったので、結局リンデはこれらを引きとらなかったとのことである。ただ《公園の夜》などは明るく健康的な子供たちの姿が描かれているので、ムンクもある程度は努力したようにも思われる。 第4章 ラインハルト・フリーズ:ベルリン小劇場の装飾 ベルリンでドイツ劇場を経営していたラインハルトに依頼されてその劇場ロビーの装飾パネルを作った。全部で12点で夏の夜の「男女の姿」を描いたものだった。今回出品されているのは、そのうちの3点の習作だけであるが、わたし自身、今年3月に、ベルリンの新ナショナル・ギャラリーの特別展示「ムンクからニューマンまで」でかなりのものを観た。これもフリーズとして展示してあった。そのことは上記のHPに写真とともに載せている。今回の習作《泣いている女》はオスロ市ムンク美術館のもの↓ 有名なオスロ大学講堂の壁画はビデオで示されていた。《太陽(習作)》、《歴史》、《アルマ・マーテル(リトグラフ)》が出ていたので、その感じをつかむことができた。 第6章 フレイア・フリーズ:フレイア・チョコレート工場の装飾 当時は男女別の社員食堂で、女性用の部屋の装飾パネル12枚だけが完成しているが、ビデオによるとこの食堂はキャフェテリアとして現在も使われている。なんと贅沢な食堂である。今回はこの女性用食堂のパネルと完成されなかった男性用パネルの下絵が展示されていた。男性用のものは労働者を描いたもので、その後第7章の構想に利用されている。 第7章 労働者フリーズ:オスロ市庁舎のための壁画プロジェクト この国立西洋美術館の《雪の中の労働者たち》、ムンク美術館の《疾駆する馬》、《雪かきをする男たち》など、しっかりとした油彩画が何枚も展示されていた。しかし本格的に工事が始まった頃にはムンクの視力が低下したため、この計画が実現することはなかった。 このように今回の展覧会は、フリーズ装飾藝術家としてのムンクに焦点を当てており、そしてそれは成功していた。ムンクが自分の作品を飾って真ん中に置かれた椅子に座って得意そうにしている写真が出ていたが、昨年訪れたストックホルムのティールスカ・ギャレリーのムンク室も、フリーズとしてムンクの作品が飾られており↓、その真ん中のソファに自分自身座って、至福の時を過ごしたことを思い出した。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2007-10-07 19:36
| 国外アート
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