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江戸時代後期の文人画家である谷文晁は、狩野派、南蘋派、南画、やまと絵、の他に銅版画を通して西洋画まで研鑚している非常に幅の広い画家である。
谷文晁は田安家の家臣の子として生まれている。その縁で松平定信が海防視察のために伊豆・相模の海岸を歩いたのに随行して、《公余探勝図》のような洋風の風景スケッチも描いている。先月、東京国立博物館でその巻二を観ることができた。下の画像はその時に撮った《熱海港》である。また比較的最近、東京都美術館の脇に谷文晁の記念碑があることにも気がついた。 ![]() ![]() まず、ホールに画塾「写山楼」が再現されている。下谷二長町にあった文晁のこの画塾の名前は、ここから富士山が見え、その画を描くことができたことに由来する。1月12日から12月2日まで一般に解放されていたとのことであるが、意外と狭い。大勢の弟子たちでさぞ混みあったことだろう。 この「写山楼」では、文晁の誕生日の9月9日に楽人・芸者を招いて大宴会を開いたとパネルに書いてある。何と今日がその9月9日! このことを係員にいうと「勉強不足でした」と頭を下げられた。実はわたしの誕生日が昨日の9月8日だから、そこに目がいっただけである。 展示室にはいるとこの美術館の第2のヒット。難しい画題が現代語に翻訳されている。例えば、《筑嶺秋晴図》=[秋の筑波山]↓、《西遊画紀行帖》=[旅のスケッチブック]↓↓、《山水図襖》=[山の景色]↓↓↓などである。いずれも文晁の画であるが、これなら誰にでも分かる。 ![]() ![]() ![]() 前後期に分かれているのですべてを観ることはできないのであるが、それでも文晁の作品が沢山展示されている。文晁の画は画風が年代によって、初期の「山東文晁」、美しい色彩と堅固な形態の「寛政文晁」、落款の「文」の字がカラスに似ている後年の「烏文晁」と変わっていくだけなく、同時代でも画風の幅が広い。そこでここでは自分の「お気に入り文晁」を列挙していく。 まず《泉声松韻図》。↓現代名は[滝の音・松の風]。画面左下方の従者を伴う高士が山中の家屋に向かっている。岩山には迫力があり、「寛政文晁」の傑作。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 家族の画が沢山出ていた。先妻の「谷幹々」、妹の「谷舜英」は女性らしい穏やかなタッチの画。養子の「谷文一」はとても巧い。それにくらべ後妻との子の「谷文二」は下手ということになっているが、努力のあとがみられる。 弟子としては、「喜多武清」が優れている。ポスター↑にも取り込まれている《秋草図屏風》↓は秋の草花を描いた上品であっさりとした絵である。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 美術散歩 管理人 とら HP
by cardiacsurgery
| 2007-09-09 20:48
| 江戸絵画(浮世絵以外)
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