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最近国内外で川瀬巴水の評価が高まってきている。巴水は「昭和の広重」あるいは「夕暮れ巴水」というニックネームでつとに名高い。明年は広重の没後150年ということであちこちで広重の回顧展が開かれているが、この展覧会は今年が巴水の没後50周年であることを記念したものである。
川瀬巴水については、昨年千葉市美術館やニューオータニ美術館で作品を沢山観たり、渡邊章一郎氏の講演を聴く機会があったため、ブロガーの間でも今回の「土井コレクション展」を待ち望む声が高かった。そこで、今日礫川浮世絵美術館に足を運んだ。先月は月岡芳年の《月百姿》、今回は川瀬巴水とこの美術館も明治以降の版画に眼を向けてきたらしい。 東海道風景選集の《日本橋(夜明け)》、東京十二ヶ月の《麻布二の橋の午後》↑↑、《池上本門寺の塔》↓などは明暗のコントラストが素晴らしい。 新版画については、版元・絵師・彫師・摺師の四位一体の協力が必要であることを強調しておられた。会場には、渡邊版画店以外にも伊せ辰、美術社、東京尚美堂、土居版画店からの出版作品も出ていた。土井版画店は、コレクターの土居氏とは無関係の方の経営だが、その方が外国生活が長かったとのことで、外人向きの作品を作ったとのことである。なるほど今回展示されている《冬の月(戸山ヶ原)》や《夜の池畔(不忍池)》も、比較的色鮮やかなものだったが、外人向きのものは主題からして違っているとのことである。 今回の展覧会で驚いたことは、関係の資料が沢山展示されていることである。研究者にとっては垂涎の的であろう。とにかくこれらがきっちりと整理されていることに感心した。コレクターはかくあるべきであるとの模範のように思えた。出展リストにも、画趣・版元・版元印・初摺枚数・絵葉書などの情報が盛り込まれている。「理系の出身ですか」と伺ったところ、「文系です」との答え。伝統木版画の摺師・彫師など2000名に及ぶデータベースを作っておられ、実際にそのプリントアウトを閉じこんだ冊子を見せていただいた。非常に貴重な研究であり、そのうちに出版されることを期待したい。 鑑賞会を兼ねた土井さんのギャラリー・トークが明日9月8日(土)と9月22日(土)の午後3時に予定されているが、土井さんは、会期中は毎週、土曜日と日曜日に会場にこられて、親切に質問に応えていただけるとのことである。お勧めの展覧会である。 帰る時に、「新版画ものしり集」というパンフレットを頂いた。お許しを頂いているので、下記にその一部を紹介させていただく。 ○ 新版画リンク集 美術散歩 管理人 とら HP
by cardiacsurgery
| 2007-09-07 21:39
| 浮世絵
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