名所江戸百景のすべて ＠東京藝術大学大学美術館

　明治43年に、東京藝術大学が購入した《名所江戸百景》の貼り込み帖から全葉を剥離するプロジェクトが2006年度に完了した。この展覧会は、その報告を兼ねて、《名所江戸百景》全点を一挙に展観するもの。

　とにかく合計120枚が1会場に揃うと豪勢である。最近、ニューオータニ美術館で観たのは半数ずつだったが、120枚となると、1枚1枚をゆっくりと眺めていられず、けっこう早足となってしまった。もったいない。

　浮世絵というと会場が暗いという印象を持つことが多いが、今回はかなり明るく、観やすかった。

　会場のモニターで、Google Map から江戸百の画像にリンクされていることが分かった。帰って東京藝術大学大学図書館のサイトをみると、ここからも見られることが分かった。同じような場所を描いたものが多いので、クリックする場所がひどく近接しているところもある。すべての画像がリンクされているとしたら、相当の労作である。

　展示は「改印」による制作月順で、ニューオータニの季節・絵番号順とは違っている。原信田　実の《謎解き　広重「江戸百｣》の絵索引も改印をもとにした制作月順であるが、同一月内は題名の50音順になっていた。今回の藝大の同一月内も順序はどうやって決めたのだろうか。とにかく紛らわしい。そこで「藝大番号」、「謎解き番号」、「絵番号」を一括表示した「江戸百景　番号一覧表」を作成してみた。

美術散歩　管理人　とら

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（追加）前回はこの「江戸百」の展示は流してしまったので、今日台風のおさまったところでもう一度観てきた。今回はキャプションも読んでじっくりと観た。同一月の作品番号について図録を立ち読みしてみたが、藝大でどのように決めたのかを書いたところは見つからなかった。（2007.7.15)