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パリは日本画家の憧れの地であり、苦闘の地でもあった。各画家について、数点ずつの画を展示してパリ留学・滞在の影響を読み取らせようという企画のようであるが、画家の数が多すぎて、1人あたりの画の数が少ないので、やや細切れ展示となってしまっている。
Ⅰ.黒田清輝のパリ留学時代ーラファエル・コランとの出会い: 日本でしか有名でないラファエル・コランの画は頼りない。彼に師事しなかったならば日本の洋画ももう少し力強いものになったのではなかろうか。 山本芳翠の《浦島図》↓は面白い。西洋の神話画の影響なのだろうか。《猛虎》も迫力があった。黒田清輝のレンブランドの《トゥループ博士の解剖講義》には驚いた。 Ⅱ.美術学校西洋画科と白馬会の設立、パリ万博参加とその影響: 黒田清輝の《智・感・情》は教科書で見慣れた画だが、初めて観た。でもタイトルのようには感じられない。和田英作は好きな画家である。今回は《波頭の夕暮》と《野遊》↓が良かった。後者はさしあたり三美神か。浅井忠も好きな画家だが、ずいぶん画風が変わっている。《収穫》と《蝦蟇仙人之図》は同じ画家の作品とは思えない。浅井はさらに向付、織物図案、蒔絵手筥まで作っている。マルチ・タレントである。藤島武二の画はどれも魅力的である。特に《女の横顔》↓↓が良かった。まるで初期ルネサンスの画である。安井曽太郎も良かった。クロワソニムの影響を感じる。 Ⅲ.両大戦間のパリー藤田嗣治と佐伯祐三の周辺: 佐伯祐三の1923年の《自画像》↓は上手だが、個性的とはいえないのだろう。このような画を持っていったから、ブラマンクに「このアカデミズム!」と叱責されたのであろう。ゴッホを真似た1924年の《オーベールの教会》には彼の執念が感じられ、1925年の《靴屋(コルドヌリ)》↓↓ではまったく異なる画となっている。藤田嗣治についても、1910年のアカデミックな《自画像》と例の銀白色の画との落差は大きい。《姉妹》の額縁が良かった。 Ⅳ.戦後の留学生と現在パリで活躍する人びと: ずいぶん大勢の人がパリに行っていることに驚いたが、このセクションには共感できた作品はなかった。 やや詳しくホームページに書いた。 (附) 同時開催として、藝大コレクション展「新入生歓迎・春の優品展」が開かれていた。開館記念展で観たものばかりであるが、優れたものは何回見てもよい。新入生の目も肥えることだろう。一緒に見た仲間の間で、平田宗幸作の《茄子水滴》の水はどこから入れるのかが話題になった。以前の図録を出してみると、上に乗った鈴虫の下に穴が空いているとのことだった。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2007-05-02 22:01
| 国内アート
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