手塚治虫の漫画の原点

　近美を出てすぐのところを左折し北の丸公園に入ると、こちらの桜も満開である。近くの靖国神社の桜も満開であろう。この写真は清水門を出たところの桜。松と石垣も写っている。

　ここから九段下に出ると、角に昭和館という大きな建物がある。この建物には今回初めて入った。

　ここで「手塚治虫の漫画の原点ー戦争体験と描かれた戦争」という展覧会をやっており、入場無料となっていたので覗いてみた。　第一部は「手塚治虫の戦争体験」には、戦時中の学校生活、勤労動員、空襲の備え、本土初空襲と大阪市の空襲、終戦の日、占領下の日本、戦災孤児、戦後の食糧事情、買い出し、闇市などに関する手塚漫画が当時の写真や資料とともに展示されていた。手塚の反戦思想がどの漫画にも現れていた。

第二部は「手塚治虫の描いた戦争」では、「アドルフに告ぐ」、「どついたれ」、「ブラックジャック」、「低俗天使」、「紙の砦」、「カノン」、「火の鳥」、「どろろ」、「ワンダー・ストーリー」、「鉄腕アトム」、「来るべき世界」などからとった漫画がポスター展示となっていたが、ひどく細かいのでパスした。

このようにして「桜と九段と戦争」というテーマを実感しながら充実した美術散歩を終えた。一日を振り返ると、

１．靉光展
２．桜の絵
３．戦争画
４．反戦漫画

という4つの展覧会の中味が頭の中で繋がってくる。

美術散歩　管理人　とら