氏家浮世絵コレクション＠鎌倉国宝館

　珍しく風邪をひいて（トラはかぜをひかない？）連休の土日を自宅で休養。るるさんの情報で是非鎌倉にと思っていたのに・・・。そこに一村雨さんが昨日行かれたとのプレッシャーがかかる。しかも今日が氏家武雄肉筆浮世絵コレクション展の最終日。

風邪を念力でとばしてイザ鎌倉。鶴岡八幡宮の境内は行楽客で一杯。天気も上々。
　鎌倉国宝館の前庭には気の早い桜が一部咲いていた。
　なにせ初めての宝物館。好きな仏像も沢山陳列されているので、敬意を表してまずこれから拝観。展示品リストは常設展も特別展も国宝館ホームページに載っているのでありがたい。ただし今回は国宝のお出ましなし。

　ついでお待ちかね肉筆浮世絵展。氏家氏は一点しかない肉筆浮世絵の海外流失をおそれて蒐集されたとのこと。アッパレ！

　本当に素晴らしい作品群。前期後期あわせて60点もの展示だったようだが、前期は見逃してしまった。来年は必ず全部みたい。

　北斎の秀作が揃っている。なかでも《酔余美人図》は昨年の東博の「北斎展」でも観たが、あのような混雑の中でなく、静かな環境でこの美人を10分以上独占した。単眼鏡で見ているうちに胸元の羽織の間に覗いている着物の模様が『青に金色のペンダント』のように思えてきてしまった。
　
　これは最近オルセー展で観たマネの《『すみれ色のブーケ』をつけたベルト･モリゾ》の影響かもしれないが、とんだ錯覚。でもこれは「北斎のたくらみ」かもしれない。
　詳細はホームページに書いたが、本当の眼福だった。

美術散歩　管理人　とら