北斎展ー風景画の世界：江戸東京博物館

　江戸東京博物館では、昨年のお正月に「冨嶽三十六景」を展示し、好評を得たため、今年の新春は2度目のドジョウを狙って名所や風景を描いた作品や正月らしい図を中心「北斎展ー風景画の世界」を開いているのでのぞいてきた。

　江戸博の所蔵品に加え、太田記念美術館、葛飾北斎美術館、そして地元の協力により、約60点が出展されていた。 現在太田記念美術館ではギメ美術館展を開いているが、その館蔵品がチャッカリこちらに来ているのである。展示室内にギメのポスターが展示されていることも江戸博ー太田記念コネクションの存在を示している。
　肝心の展覧会であるが、下記の「諸国瀧廻り」8点が、揃って陳列されていたのでとても勉強になった。

上段左より
　　　　　１．和州 義経馬洗滝
　　　　　２．木曽街道 小野ノ瀑布
　　　　　３．美濃ノ国 養老の滝
　　　　　４．相州大山 ろうべんの瀧
下段左より
　　　　　５．下野黒髪山 きりふきの滝
　　　　　６．東都 葵ヶ岡の滝
　　　　　７．東海道坂ノ下 清滝くわんおん
　　　　　８．木曽路ノ奥阿弥陀ヶ瀧

（追加１）　新春羽子板展
　江戸博では正月らしく羽子板展をやっていた。さまざまな押絵羽子板、年末の贈答に用いられたさ左義長羽子板が展示されており、東京都名誉都民の押絵羽子板職人西山鴻月氏による押絵羽子板の製作工程のビデオが上映されていた。
（追加２）　徳川家茂とその時代展
　激動の幕末に13歳という若さで将軍職に就き、皇女和宮との婚姻、21歳長州戦争の最中に大阪城で死亡した家茂に関わる品物が沢山陳列されていた。家茂と和宮の文通の書簡が印象的だった。
美術散歩　管理人　とら