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第二次大戦の「戦争記録画」は戦後アメリカに接収されたが、現在は153点が東京国立近代美術館に預けられている。しかし、毎回の展示替にあわせて展示されているのは、そのうちの3点だけであるため、「戦争記録画」全体を俯瞰することは不可能である。
今までわたしは自分で「戦争画美術展に出展された戦争画132点のリスト」を作成するとともに、これについての私見を述べてきたのであるが、今回の常設展で川端龍子の作品を観て、「戦争画」といってもすべてを一括りにして考えてはいけないという感を強くし、反省した。 川端龍子の《輸送船団海南島出発》は、暗い中に大きな船が二艘、そしてその中央に南十字星の白いクルス。右の空にはに太陽、そして左には月。心なしか左の船は大きく傾いている。出発していくそれぞれの船の運命が暗示されているようである。 このように観てくると、この画は生と死の間に置かれた人間がその運命を超然として受け入れていることを示す宗教画であるともいえる。川端龍子の人間や運命そして戦争に対する姿勢が現れているのではなかろうか。いわゆる「戦争画」の範疇をはるかに超越した第一級の芸術作品である。しかしこの作品の存在についてはあまり世に知られていないのではないかと思う。 そこで東京国立近代美術館で許可(KENさんのコメント参照)を得て撮影した写真をここに紹介させていただいた。没後40年なので著作権は消滅していないのであるが、お恥ずかしい手振れ写真なので「絵画の複製写真」ではなく「美術館の風景写真」ととらえてお許しいただければ幸いである。 この他に、伊原宇三郎《島田戦車部隊スリムの敵陣突破》と田村孝之介《佐野部隊長還らざる大野挺身隊と訣別す》の2点の戦争画が出ていた。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2006-12-15 10:16
| 戦争画
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