キトラ古墳の白虎の特別公開

明日香村の特別史跡キトラ古墳の石室からの剥ぎ取り・補修に成功した西壁の白虎が明日から特別公開される。これは4月から飛鳥資料館で開かれている特別展「キトラ古墳と発掘された壁画たち」の目玉として、５月１２日から２８日の１７日間だけの公開である。今回の特別展示は是非見に行きたいのであるが、遠いのでなかなかそういうわけにもいかない。


私は高松塚古墳やキトラ古墳の現状を憂えて、ホームページの中で何度も意見を述べてきた。

06.02.10　飛鳥美人の「泣きぼくろ」
05.09.16　キトラ壁画もピンチ(4)
05.05.06 高松塚・キトラ(7)
04.1122 高松塚・キトラ(6)
04.09.26 高松塚・キトラ（5）
04.09.20 高松塚・キトラ（4）
04.08.11 高松塚壁画(3)
04.07.31 キトラ壁画(3)
04.07.08 高松塚壁画(2)
04.07.07 キトラ壁画(2)
04.07.03 キトラ壁画（1）
04.06.20 高松塚壁画(1)

　高松塚古墳の国宝壁画は非公開のまま深刻な劣化が続いているが、キトラ古墳の白虎は崩落やカビの危機を免れて公開できるまでになったことを素直に喜びたい。四神像のうち北壁の玄武と東壁の青竜の剥ぎ取りには成功しており、あとは南壁の朱雀と天井の天文図を残すのみとなっている。
　今後、この白虎をどこでどのように保存するかはまだ決まっていないという。文化庁もどうしたら良いか分からないとのことである。是非外国の専門家の知恵も借りて、高松塚の失敗を繰り返さないようにしてもらいたいと思う。

美術散歩　管理人　とら