ルーブル美術館展 ＠国立新美術館、ぶらぶら美術館・博物館 ＠六本木

ぶらぶら美術館・博物館　＠六本木【六本木テラス　フィリップ・ミル】 今回は、東京ミッドタウンにあるフレンチ・レストランから、ぶらぶらスタート。これはフランスで今、最も注目を集める若手シェフ（↓）が国外に初出店した話題の店。今だけ食べられるルーヴル美術館にちなんだ美しいデザートを堪能。

ルーヴル・ピラミッド仕様の「ショコラガナッシュとフランボワーズのタルト仕立て」、「フランボワーズとバニラのアイスクリーム」、「カライブショコラ（↓カリブ諸島のチョコレート）」が揃っている。 【ルーブル美術館展　古今の肖像芸術　＠国立新美術館】　
　
そして一行は、国立新美術館で開催中の「ルーヴル美術館展」へ。

フランス・パリのルーヴル美術館全8部門を代表する「肖像」の傑作およそ110点が来日したユニークな展覧会である。

プロローグ　肖像の起源

《棺に由来するマスク》新王国時代　第16王朝　アメンヘテブ3世の治世　BC1391-BC1353 エジプト出土 （↓）《女性の肖像》エジプト　テーベ（？）出土　2世紀後半　《ボスコレアーレの至宝　エンブレマ型杯》35－40年頃　イタリア　ボスコレアーレ出土（↓）フランスの英雄・ナポレオン1世のコーナーには若き日の肖像画から堂々たる彫像、さらにデスマスクまで、5点が一堂に集結。

ナポレオン1世のデスマスク物語

１．ナポレオン　セントヘレナ島で51歳で死去。

２　イギリス人医師バートン　ナポレオンの死後2日目にデスマスク制作。

３．イタリア人医師アントン・マルキ　デスマスク持ち去る。

４．イタリア人医師アントン・マルキ　バートンの死後のデスマスクの販売予約

５．国王フィリップ1世　石膏製デスマスク25個、ブロンズ製デスマスク5個購入

デスマスク vs　中年のナポレオン:あまり似ていない。デスマスク　vs　若いボナパルト：こちらは似ている。 クロード・ラメ《戴冠式の正装のナポレオン1世》1913年　ナポレオン1世の「月桂冠」フランス・メロビング朝の「ミツバチ」フランス王室の「白貂の毛皮」アレクサンドロス大王の肖像紀元前340年頃、リュシンポスが全身のブロンズ像を制作。古代ローマ時代の摸刻クレオパトラ

クレオパトラ2世あるいは3世（↓）。プトレマイオス朝の王様は、全員がプトレマイオス名乗っている。プトレマイオス朝の女王の名前はクレオパトラ、アルシノエ、べレニケに限られている。有名なクレオパトラ女王は7世である。ジャック＝ルイ・ダヴィッド《マラーの死》
　
フランス大革命のジャコバン党のせて指導者・ジャン＝ポール・マラーの暗殺像も出ている。この時マラーは皮膚病の治療浴中で、彼の左手は読んでいた暗殺者からの手紙（↓）を持ち、右手は返事を書くための羽ペンを立てて握っている。マラーの暗殺者は、ジロンド派支持者シャルロット・コルデー（↓）。《マラーの死》の右手（↓右図）は、ミケランジェロの《ピエタ》に於いて聖母が抱えるでキリストの右手（↓左図）と似せて描いてある。　ヴェロネーゼ《美しきナーニ》

27年ぶりの来日を果たした、巨匠ヴェロネーゼの代表作《美しきナーニ》はこの展覧会の見どころ。さまざまな謎の残る美しき肖像画に想像が膨らむ。 貴族の女性？　高級娼婦？ この画で、ナーニが結婚指輪をしている所から、少なくとも「夫への忠誠心」が認められる。当時の時代背景や作家の思いなどを読み解くと、肖像は面白い、時空を超えた彼らとの出会いを通して肖像芸術の奥深い魅力に迫ることができる。

フランツ・クサファー・メッサーシュミット「性格表現の頭像」1771～83年 アウトサイダーアート観相学美術散歩　管理人　とら　

【参考】