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太田記念美術館の「江戸の悪 PARTⅡ 後期」は、6月30日(土)に始まった。
前期のブログ記事はこちら。 一章 悪人大集合 一 盗賊 7-1.歌川国貞 東海道五拾参次之内 京 石川五右衛門 東海道の終点の京を背景とし、手前には四代目中村歌右衛門の石川五右衛門を描く。「楼門五三桐」の系統の狂言は「南禅寺の山門」を舞台とするところから「京」に結び付けられた。石川五右衛門が山門から満開の桜を眺める様子に関連して、題名の周囲に桜が描かれている。 石川五右衛門の三条河原での処刑の場面。大きな窯が煮えたぎり、血だらけの五右衛門が倅の五郎市を頭上に掲げている。燃えさかる炎や煙の表現が見事である。 女装の盗賊・弁天小僧菊之助を描いている。弁天小僧は女物の着物をはだけ、肩には桜の彫物が見える。 34.月岡芳年 東錦浮世稿談 神田伯勇 幡随院長兵衛 講談を題材にした揃物の一図。これはは神田伯勇の講談によるもので、「幡随院長兵衛」が旗本神祇組の頭領「水野十郎左衛門」の館でだまし討ちにあって殺されたという話。幡随院長兵衛は、血みどろになりながら、桶の湯を飲み干している。 「近世水滸伝」は、講談「天保水滸伝」も登場する侠客を中心とした揃物。笠川髭造とは実在の侠客「笹川繁蔵」のことである。若い頃は江戸に出て相撲取り「岩瀬川」になるが、廃業して故郷へ帰り「笹川一家」を起こした。繁蔵は銚子の大親分「飯岡助五郎」の一かと激しく争い、命を落とした。似顔は二代目・中村福助、彫物は龍、着物の模様は蝙蝠である。 66.落合芳幾 「英名二十八衆句 鞠ヶ瀬秋夜」 由井正雪、丸橋忠弥ら浪人が幕府転覆を企てた「慶安の変」は、実録小説「慶安太平記」によって流布し、人形浄瑠璃や歌舞伎にも取り入れられた。この絵は丸橋忠弥が捕手に囲まれる「鞠ヶ瀬秋夜」を描いている。 72.落合芳幾 「英名二十八衆句 邑井長庵」 雷鳴の轟く中、妹婿の重兵衛が借金のため娘を吉原に売って得た五十両欲しさに、重兵衛を手に掛けた極悪非道の町医者、村井長庵を描いている。グラデーションを伴った雷の描写、長庵の背後で唸り声を上げる二匹の野良犬、血まみれの重兵衛の姿が印象的である。 77. 歌川豊国 「菅原伝授手習鑑」(車引) 寛政八年七月に都座で上演された「菅原伝授手習鑑」の車引の場面である。牛車の上に姿を見せるのが「公家悪」の代表者「藤原時平」。襲いかかろうとする三つ子の三男「桜丸」(左端)と三つ子の次男「梅王丸」(桜丸と時平の間)は、時平の眼力により動けなくなる。藤原時平に仕える三つ子の長男「松王丸」は(右端)に描かれている。 熱のためにうわごとを言い、水風呂に入って冷やそうとすれば水が沸騰し、水をかければ黒煙となって殿中に渦巻いたと伝えられる激しい熱病に罹った清盛が描かれている。傍らには病気の治癒を願う人々が描かれ、背景には閻魔大王や地獄の獄卒、司命と司録という書記官の姿もみえる。 雪の積もる中、高師直(吉良上野介)が炭小屋で発見され、浪士たちに取り込まれている。絵の周囲の枠に大石内蔵助の二つ巴の紋が描き込まれている。 102.月岡芳年 新撰東錦絵 鬼神於松四郎三郎を害す図 肩車で川を渡る途中、夫の敵「夏目四郎三郎」を手に掛けようとする振袖姿の鬼神お松。驚いた近くの水鳥たちが飛び立っている。川の流れが美しい。 144.豊原国周 相馬良門古寺之図 相馬古内裏での「滝夜叉姫」とその父「平将門」の一味を描く。滝夜叉姫の傍らでは長櫃が開けられ、中から煙とともに化物が飛び出している。画面右には。化物に驚く仲間の伊賀寿太郎、左には妖術で生み出された大蝦蟇の姿も見える。 161.歌川国貞 東海道四谷怪談 「民谷伊左衛門」は産後の肥立ちの悪い妻「お岩」を厭い、容貌の醜くなる毒薬を飲ませた。いお岩は苦しんで憤死。伊左衛門は、同じく殺した「小仏小平」とともに戸板に括り付けて川に流す。図は伊左衛門が砂村隠亡堀で釣りをしていると、出したはずの戸板が偶然流れ着き、戸板を引き上げるとお岩、裏返すと小平の死骸が現れる場面。お岩と小平が早変わりする「戸板返し」の仕掛けである。 190.英名二十八衆句 福岡貢 図は芝居の「伊勢音頭恋寝刃」の「福岡貢」を題材とする。油屋の場面で、妖刀「青江下坂」を手にした福岡貢が呆然と佇んでいる。はだけた着物から覗く上半身や足にいくつもの血の手形が見えている。
by cardiacsurgery
| 2018-06-30 10:01
| 浮世絵
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