歴史的米朝主脳初会談のメモ : Art & Bell by Tora

歴史的米朝主脳初会談のメモ

2018年6月12日、シンガポールで歴史的な米朝主脳の初会談が開かれた。

世界中がテレビを通じてトランプ大統領とキム委員長の言動を見守った。

以下は、私が撮った写真メモの一部である。

握手

キム委員長とトランプ大統領：米国と北朝鮮の国旗が交互に12本並ぶ前で、トランプ米大統領と金正恩（キム・ジョンウン）朝鮮労働党委員長が歩みより、約13秒間、最初の握手を交わした

韓国ムン大統領：「完全な非核化」と「平和」、「南・北・米の新しい時代」を開く会談になることを願う。

個別会談

トランプ大統領曰く：本当に素晴らしい気分だ、私たちはこれから素晴らしい議論をして、大いなる成功を収めるのです。栄誉あることであり、私たちは素晴らしい関係を築けると確信しています。

キム委員長曰く：ここまで来るのはそれほど容易な道ではありませんでした。われわれには足を引っ張られた過去があり、誤った偏見と慣行がときには私たちの目と耳をふさいでいましたが、私たちはすべてを乗り越えてここまで来ました。　

個別会談を終えて、拡大会談を行うため、別の部屋に歩いて移動した。二人は笑顔で二階の廊下から顔を見せた。キム委員長はトランプ氏に「世界中の多くの人々は、これはSF映画のファンタジーだと思っているでしょうね」と語りかけたという。

拡大会談

冒頭の主なやり取りは次の通り。

トランプ大統領：本当に素晴らしい気分でいます。私たちはこれから素晴らしい議論をして、大いなる成功を収めるでしょう。この会談は大成功するのです。栄誉あることであり、私たちは素晴らしい関係を築けると確信しています。

キム委員長：私たちは私たちの足を絶えず引っ張ってきた過去を果敢に乗り越えることで、外からの視線などをすべて克服してきました。私たちがこの場に集まって、向かい合って座ったことは平和の前奏曲だと思います。困難はあるでしょうが、大統領閣下と共に、素晴らしい出発をした今日を機会に、「共に巨大な事業を始める決心」はついています。

トランプ大統領　＠合同会議：ともに取り組めば解決できるのです。

キム委員長　＠合同会議：この場で向かい合えば、すばらしい平和がもたらされるでしょう。

ワーキングランチ

ワーキングランチ出席者（米国）

ワーキングランチ出席者（北朝鮮）

ワーキングランチ・メニュー：前菜

ワーキングランチ・メニュー：メイン

ワーキングランチ・メニュー：デザート

二人だけでの散策

ワーキングランチが終わり、二人だけでホテル内を散策するトランプ大統領とキム委員長。その間、両陣営のスタッフが、合意文書をチェックしている。

「キム委員長能力満足げな顔」と「トランプ大統領の渋い顔」が対照的である（↓）。

驚くべきことは、トランプ大統領はキム委員長の要請に基づいて「米韓合同軍事演習の中止」に同意したという。

これは日本にとっても対岸の火事として眺めているわけにもいかない。トランプ大統領は、従来から米国の東アジアにおける防衛費用の肩代わりに懐疑的で、日韓に応分の負担を求めていたからである。

このことは「在日米軍の将来的なグアムあるいは本国への引き上げ」とも関連している。

また、今回の北朝鮮の非核化の査察の費用は日韓で負担すべきだというのがトランプ大統領の考え方のようである。

合意文書に署名

両者、合意文書に署名

キム委員長は「非核化」を約束。トランプ大統領は北朝鮮に「体制保証」を与えた。

しかし非核化の具体策は示されず、米朝の高官が引き続き協議を続けることを決めただけだった。

トランプ大統領は「期待していなかった大きな成果があった」と自賛しているが、ここでもキム委員長の「満足げな顔」とトランプ大統領の「渋い顔」が対蹠的である（↓）。