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《視覚と嗅覚》SIGHT AND SMELL(ca. 1620)176 x 264 cm は「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」(ブログ)に出展されている「画廊画」である。
これを描いたのは、ヤン・ブリューゲル(父)、ヘンンドリク・ファン・バーレン、ヘラルト・セーヘルスら。 画像(↓)はクリックして、⊕をクリックすると、かなり拡大します。 プラド美術館では、この《視覚と嗅覚》は絵画、彫刻、アルバート・オーストリア大公 (1559-1621) と 大公夫人・イサベル・クララ・エウヘニア(1566-1633)のコレクションの代表例を納めた絵画キャビネットがあるホールに置かれている。ちなみに、二人の肖像画はこの画の右側のテーブルに乗っている。 プラド美術館蔵、ヤン・ブリューゲル(父)/ ピーテル・パウル・ルーベンス合作の《五感の寓意:視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚》(← クリックすると大きな画像が見られる)は、アルバート大公とイサベル・クララ・エウヘニア が、1618年、南ネーデルランドを支配した際にアントワープ市長が贈った作品の忠実なレプリカである。 《五感の寓意》は、個々のモチーフが持つ質感を的確に捉えて再現するヤン・ブリューゲル(父)の表現力とルーベンスの官能性溢れる人体描写の融合である。 現在、この画はプラド美術館にあるが、マドリッドのアルカサル宮殿の1636年の収蔵台帳には、その10年間にアントワープから送られてきた一群の作品の一つとして記載されている。 アルバート大公と大公夫人は、親類がこの原画の模写を作る可能性があると考えて、これらをマドリッドに送るように命じたのかもしれない。 二つの作品の作者については、意見の一致をみていない。1936年、アルカサル宮殿の在庫調査官はピーター・パウル・ルーベンスと静物画家フランス・スネイデルス の可能性を示唆している。 18世紀から20世紀半ばまでは、これらの原作者はヤン・ブリューゲル(父)とされてきたが、その後は他の画家の協力の可能性もあるとされている。 しかし原作もレプリカもアントワープ画家によって描かれていたことは明らかである。 もちろん、この画やその関連作品を見ても、当初発注された画家のすべてが分かるわけではない。 《視覚と嗅覚》内に描かれている作品については、後方ギャラリーの絵画・彫刻はフランス・フランケン2世の作品であると考えられる。人物と体位が特徴的であり、コントラポスト表現が好まれているからである。 フランケンは、右上方の壁に掛けられた絵画《盲者の治癒》↓なども描いている。 また前に掛けられた風景画は、ヤン・ウィルデンス やヨース・デ・モンペル の作風の画である。 《幼いバッカス》を含む神話的な女性裸体像は 廊下の左側にある。 プラド美術館の廊下に沿って、シャンデリアの真下に掛けられている裸体画の一つは《ウルカヌスに驚くヴィーナスとマルス》で、それをカーテンが半ば覆っているために注意を引き付けられる。 このようなカーテンの存在には、美術作品を光線から護るとか、コレクションの重要作品を強調するとかさまざまな理由を付けられてきたが、裸体を含む醜い絵画を半ば隠すために使われていることも少なくない。 イザベル・デ・ベガの1617年の財産記録では、ルーベンスの《ヴィ―ナスの誕生》にカーテンが掛けられ、 三人の女神が過剰に描かれた一枚の相応しくない裸体画のために、 1653年 には、ブエン・レティーロ宮殿から一枚のカーテンが注文されたとされている。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2018-03-06 15:52
| バロック
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