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現在、三菱一号館美術館で開かれている「ルドンー秘密の花園」展を見てきました。
【展覧会構成】 1.コローの教え、ブレダンの教導 ・《スペインにて》1865年、エッチング、シカゴ美術館 ブレスダンの指導を受け、スケッチから版画制作を試みているが、当時の刷り数は少なく、《スペインにて》は三枚しか刷られていないといわれている。一枚はフランス国立図書館、一枚はシカゴ美術館が所蔵、最後の一枚は行方不明。 ・ロドルフ・ブレスダン《善きサマリア人》1861年、リトグラフ、ボルドー美術館 ルドンはこれらの小型の風景画を「作者のためのエチュード」と呼んで発表しなかったため、画家の生前にはほとんど世にでることがなかった。 1894年に印象派を取り扱っていたデュラン=リュエル画廊で、出品点数140点を超える最初の大個展を開催した時、ルドンは油彩9点、パステル10点を発表している。 その後はパステル、次いで油絵の制作比率が高まり、やがて「黒」は完全に姿を消すものの、植物のモティーフは変わることなく描いていた。 ・《青空の下の木》1883年頃、油彩、ニューヨーク近代美術館 ・《キャリバンの眠り》1895-1900年、油彩、オルセー美術館 眠りこけている奇形の怪物キャリバンは、隷属状態を自覚して解放を求める動物から人間への進化途上の存在である。 画中の黒い頭たちは、可視と不可視の領域を自由に往来する空気の精。 キャリバンが倚りかかる樹には、画家の故郷メドックの追憶があり、夢を媒介しているようである。 3.植物学者 アルマン・クラヴォ― ・《夢想(わが友アルマン・クラヴォ―の思い出に)Ⅳ.かげった翼の下で、黒い存在が激しく噛みついていた・・・》1891年、リトグラフ、三菱一号館美術館 クラヴォーは若き日のルドンをボードレール、ポーをはじめとする同時代文学に導き、スピノサやインド哲学を愛好していた。 東洋の仏教を含む幅広い世界にルドンが関心を抱くようになったのはクラヴォーの影響。 ルドンの言葉によれば、クラヴォーは「一日のうち数時間だけ光線の働きによって動物として生きる神秘的な」植物の研究をしていた。 不遇な人生を送ったクラヴォーは1890年に自殺しましたが、ルドンはその死の翌年に80部が発行された石版画集「夢想」を、年上の友人に捧げた。 4.ドムシー男爵の食堂装飾 【ドムシ―男爵関連作品】 ・《ドムシー男爵夫人の肖像》1900年、油彩、オルセー美術館 ・《神秘的な対話》1896年頃、油彩、岐阜県美術館 【Photo Spotでの写真】 ・Photo Spotでの写真1 2011年の3月にパリではじめて一般に公開され、大きな反響を巻き起こした《グラン・ブーケ》は2012年に三菱一号館美術館で開催した「ルドンとその周辺-夢見る象徴主義」展で初めて公開された。 この装飾画の後、ルドンは個人の装飾画の注文を多く受けるようになった。パステルで描かれた作品として類例のない大きさの《グラン・ブーケ》をはじめとするドムシー男爵の食堂装飾は、ナビ派の装飾画の数々や、ルドンの一連の大型装飾画、モネの「睡蓮」の大装飾画など、近代から現代に及ぶ「装飾」芸術の大きな流れの中に位置づけることができる。 ・《グランブーケ(大きな花束)》1901年、パステル、三菱一号館美術館 1893年にルドンと面識を持った男爵は、城館の大食堂の壁面全体を覆う装飾をルドンに任せた。 計画はネオ・ゴシック様式の食堂の壁面全体を覆う大規模なもので、ルドンは総計で36㎡を下らない巨大な壁面を、当初は18分割することを考えた。現在では16点の装飾画が残されている。 1年以上の制作期間を経て、16点の装飾はブルゴーニュ地方のヴェズレー近郊にある男爵の城館に運ばれ、設置された。 16点のうち《グラン・ブーケ(大きな花束)》を除く15点の壁画は、1980年に日本で公開された。 そして1988年には“相続税の美術品による物納”制度によりフランス共和国が取得、現在ではオルセー美術館が収蔵している。 その後は装飾画の中心的な存在だった《グラン・ブーケ》のみが、男爵家の大食堂に残されたままだった。《グラン・ブーケ》は、その壮麗さという点において、際だっており、ドムシー男爵城館の装飾画の中で、そしてルドンの装飾壁画作品全体を通しても、最も重要な作品の一つと言っても過言ではない。 【ドムシー男爵の城館の食堂壁画】1900-1901年、木炭・油彩・デトランプ、オルセー美術館 A. ドムシー男爵の城館の食堂壁画15枚のうち『黄色い背景の樹』 5.「黒」に棲まう動植物 ・《起源 Ⅱ.おそらく花の中に最初の視覚が試みられた》1883年、リトグラフ、岐阜県美術館 ・《眼を閉じて》1900年以降、油彩、岐阜県美術館 ・《蝶と花》1910-1914年 水彩(木炭?)プティ・パレ美術館 ・《蝶》1910年頃、油彩、ニューヨーク近代美術館(MoMA) 7.再現と想起という二つの岸の合流点にやってきた花ばな ・《青い花瓶の花》1912-14年頃、パステル、ひろしま美術館 ルドンの装飾画は1900年から1911年までの間に集中しており、そのうちのひとつが《オリヴィエ・サンセールの屏風》である。 ・《オリヴィエ・サンセールの屏風》1903年 テンペラ、油彩等 岐阜県美術館 ・ロラン・ルスタン(ルドンの下絵に基づく)《衝立》1908‐09年(タピスリー)、1921年(木部分)ゴブラン織(ウール・絹)、シカモア、モビリエ・ナショナル 1.岐阜県美術館 2.オディロン・ルドン展ー夢の起源 @損保ジャパン東郷青児記念美術館 【高橋明也館長のブログ:「ルドンー秘密の花園」展に寄せて】前編・後編 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2018-02-20 22:46
| 国外アート
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