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この記事では、1984年の【紹介番組その1】、2011年の【紹介番組その2】2017年の【今回の番組】の順に、経年的に記していくこととする。
【紹介番組その1】 ■「NHK特集 池田満寿夫推理ドキュメント 謎の絵師・写楽」 ・初回放送:1984年7月1日 総合 ・主な出演者:池田満寿夫、佐藤陽子 ![]() 1984年(昭和59年)、版画家・池田満寿夫は、版画家の勘として写楽は自画像を残しているはずだという前提で写楽作品の特徴を分析し、写楽の絵に残されたヒントから推理を積み重ねて、1人の歌舞伎役者「中村此蔵」に辿り着いた。 ![]() 当時の役者は、家紋で見分けられており、中島和田右衛門の紋は、「細輪に二階笠」。 ![]() ![]() 彼が太田家の紋について説明してくれた。大谷家の紋は「丸十」という紋で、大谷鬼次の場合も真ん中に「鬼」という字が入り、大谷広次の場合は「広」という字が入る。ちなみに、上記の中村此蔵の紋は「丸十」すなわち「東州」に関連した紋のように見える。 池田満寿夫は、「写楽」とは「シャガク」すなわち「楽屋」のことで、前述の作品は「東洲」が二人の役者が居る「楽屋」を描いた浮世絵でないかという。 「明和伎鑑」という本が池田満寿夫に驚くべき発見をもたらした。そこには「東洲」という名があった。 「東洲」とは大谷一門が代々名乗っていた俳名であるが、写楽は「東洲」の関係者を4人描いている。三代目大谷鬼次、二代目中村仲蔵、中村此蔵、此蔵である。 池田満寿夫は、4人に絞った網をもう一度広げて、役者たちの顔を徹底的に分析してみた。特に変わった目と鼻の持ち主は中村此蔵だった。彼は大谷鬼次改め中村仲蔵一門の全く無名の役者であった。 写楽の描く顔は多彩であるが、中村此蔵だけは4人の中でも際立って違い、目は細く、鼻は自然なだんご鼻である。 ![]() 細い目とだんご鼻という役者としては不利な条件から、此蔵はスターへの道を諦めていたに違いない。写楽が給金の低い無名の役者を多く描いているのも彼自身が無名の役者だったからではないだろうか。 「明和伎鑑」俳優一覧の最後のページに辛うじて中村此蔵の名が記されている。全91人中後ろから8人目である。 こうして池田満寿夫の新説「写楽=中村此蔵」が誕生した。「東洲」という名によって絞られた俳優の1人が、無名の役者・中村此蔵だったのである。 池田満寿夫は「役者じゃないとあの役者絵は描けないよ」とも話していた。 【紹介番組その2】 ■「NHKスペシャル 浮世絵ミステリー 写楽 ~天才絵師の正体を追う~」 ・初回放送:2011年5月8日 総合 ・主な出演者:中村獅童、山井綱雄 写楽は、江戸時代中期に突然現れ、大胆な構図の役者絵を残して10か月で姿を消した謎の絵師である。その正体を巡って歌麿・北斎・山東京伝ほか多くの人物が候補になるほど、日本美術史上の争点の一つになっている。 2008年に、ギリシアの国立コルフ・アジア美術館が収蔵する多数の浮世絵を日本の研究者(小林忠ら)が学術調査したところ、写楽の署名のある肉筆扇面画《四代目松本幸四郎の加古川本蔵と松本米三郎の小浪》が確認された。 ![]() 【今回の番組】 ■あの日 あのとき あの番組「浮世絵ミステリー 写楽の正体に迫る」 ・ゲスト 美術評論家、コラムニスト・山田五郎、慶応義塾大学教授・内藤正人 ・司会 森田美由紀 ・日時 2017年11月12日(日) 午後1時50分(70分) 写楽の正体をめぐっては、これまでに数多くの説が出されてきた。今回の番組では、最新の研究成果と合わせて、鑑賞するだけではない写楽の楽しみ方が紹介されている。 写楽の正体については、次の三つの説が存在している。 1)能役者・斎藤十郎兵衛 2)有名絵師(北斎、歌麿など) 3)蔦屋重三郎 三重県の石水博物館に所蔵されている肉筆の扇面画は昭和9年に写楽が描いたという説があったが、確証がないままにになっていた。ところがこの扇面画の描線がギリシャで発見された写楽の署名のある扇面画と同一であることが大和文華館浅野秀剛館長によって確認された。 ![]() また、ギリシアの国立コルフ・アジア美術館所蔵の写楽署名入り肉筆扇面画の描線は、北斎や歌麿らのさわやかな線ではなく、きわめて個性的な描線であったので、北斎や歌麿のような有名絵師が写楽であった可能性も否定された。 結局のところ、写楽は能役者・斎藤十郎兵衛であるという大本命に落ち着いてきたのである。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2017-11-12 19:59
| 浮世絵
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