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これは10月1日(日)のこと。お出掛け日和なので、一人で池田学展を見に行ってきた。
日曜日ということで、会場は大混雑。単眼鏡と拡大鏡の双方を使って一つの作品を見ている人も少なくないので、行列が遅々として進まなかった。 動画もあったが、椅子席の数が少ないのでパスせざるをえなっかった。会場がデパートで、狭すぎたのだろう。 池田学の作品は、下記の展覧会で何点か見たことがある。 ・neoteny japan @上野の森美術館 2009-05-29 《興亡史》と《領域》を見た。 とくにシュールな《興亡史》が凄い。ものすごく細かい描写が大きな表現と共存している。隣に掛けてあった《領域》では、水面の上の状景と下の状景がたくみに配置されている。とても巧い画家である。 ・BASARA展 @スパイラルガーデン 2010-08-06 ここは《興亡史》。これは何回見ても素晴らしい。バベルの塔のような城の屋根の上では大勢の侍が戦っているかと思えば、天守閣はクレーンで工事中。各層には列車が入り込んでいると思えば、大きな手から蜘蛛の糸が垂れ下がり、それにしがみつく人間も描かれている。 ・池田学展「焦点」 @ミズマ・アートギャラリ- 2011-01-15 《焦点》・《farmer's tank》・《Hospital》・《波/wave》・《地下の種/Seed of underground》を見た。 《焦点》では、海上に四角いフレームが置かれており、フレームの内側は高速道路を走る車やビルの灯りが輝く都市の夜が潜んでいる別世界となっている。フレームの枠には外側の海に釣り糸をたれる人や内側の世界を覗き込む人が描かれ、さらに堤防も描かれているので、このフレームが外の世界と中の世界の[interface] あるいは [gate] になっているといえる。 その他のお気に入りは、大きな水車のようなものとその上の小さな農夫たちの対照の面白い《farmer's tank》、廃屋となった病院から樹が生え、ベッドが出てくる《Hospital》、波頭を小さな人間が登っていく《波/wave》、太い樹の根っこの中の地底湖や骸骨の描かれた《地下の種/Seed of underground》など。 ・DOMANI・明日展 2013 @新国立美術館 2013-02-05 《再生》・《興亡史》・《トラ》・《Gate》・《漂流者》・《起点》が出ていた。 真打「池田学」は最後に登場。以前から何回も見ているが、そのたびに感動する。海中に沈んだ戦艦を描いた《再生》は、観るたびにアルトドルファーの《イッソスの戦い》やブリューゲルの《バベルの塔》を思い出す。《興亡史》は何度見ても凄い。《トラ》は毛描きが素晴らしい。 シュールな《Gate》、バンクーバーまで津波で流された人たちがクラゲにの一部になってしまっている《漂流者》、難破船・焚火・岩・樹木などが描き込まれた《起点》はとりわけ印象的だった。 【今回の池田学展】 正式な展覧会名は「池田学展 The Pen-凝縮の宇宙-」である。 今回の池田学展は、合計121点が出展されている大がかりなもので、子ども時代のスケッチや新聞に掲載された法廷画も出ていた。 池田学の作品の多くはペンとインクを使った超細密な線画であるが、会場には池田が使用してきた細いペン先が多数展示されていた。 巡回情報は以下のように東京が最後である。 2017年4月8日(土)~7月9日(日)金沢21世紀美術館 2017年9月27日(水)~10月9日(月・祝)日本橋髙島屋 以下、今回の展覧会の構成とお気に入り作品を挙げていく。 Chapter 1 エピソードの始まり 《巌の王》1998:モノクロ。 《はなかまきり》《くさかまきり》2004 アルチンボルドの肖像画のようにかまきりが花や野菜で構成されている。 Chapter 3 自然と文明の相克 《予兆》2008 当初は「雪と氷の世界」を考えていたが、最終的には東北地方にある島々に、大きな船が海岸に漂着するシーンを想定し、「大きな波」の絵になった。この画が、3年後に東北地方に大きな被害をもたらした「東日本大震災」を予期していたかのようなタイトルになったの偶然とのこと。 《漂流者》2011:再見。 《Meltdown》2013 原発のメルトダウン(炉心溶融)や放射能汚染、世界規模で広がる環境破壊への不安をイメージしている。大きな氷塊に原発や工場が立ち並ぶ。氷塊は、斜面から滑り落ちそうな状態でそびえている。カナディアンロッキーを訪れた際、岩の塊が、ビルのような四角い建物に見え、さらに氷河が溶けて湖に流れ込む光景が、原発のメルトダウンに重なり着想につながったとのこと。 《コヨーテ》2008 巧みな毛描き。 《バンクーバースケッチ》2011 水彩 Chapter 6 誕生 《誕生》2013-2016 佐賀県立美術館蔵 これは、アメリカ・ウィスコンシン州で、池田が3年かけて完成させた12㎡を超える巨大な作品。壁面より少し奥に展示されているため、単眼鏡がなければ詳細は見えにくいが、撮影可能となっていた。 仔細に見れば、自動車・電車・飛行機(↓)・道路標識・玩具がリアルに描かれている。
by cardiacsurgery
| 2017-10-03 10:14
| 現代アート(国内)
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