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前報では運慶作の可能性が高い出品作22体について述べたが、今回は、仏像以外の経巻・銘札・文書・納入品を中心に述べたい。
第1章 運慶を生んだ系譜‐康慶から運慶へ ●国宝《運慶願経(法華経巻第八)》寿永2年(1183) 第2章 運慶の彫刻‐その独創性 ●国宝《五輪塔形銘札》文治2年(1186)静岡・願成就院 しかし、この10年後の承元3年(1209)に冷泉局は、如意が契約に違背したとの理由で香庄を取り返し、新たに迎えた養子の僧尊浄に譲渡してしまう。本文書に墨線が三線横にひかれているのは、運慶の裏書が無効になったことを示している。 このように歴史上の舞台で繰り広げられた人間模様や時代背景などがこうした文書に如実に現われている。仏師・運慶の異なる側面がうかがえるこの資料は、ながく後世に伝えなくてはならない貴重な文化遺産である。 ●国宝《宝篋印陀羅尼経(金剛力士納入品)》建仁3年(1203) 第3章 運慶風の展開‐運慶の息子と周辺の仏師 ●十二神将立像(亥神)ファイバースコープ調査 鎌倉時代の仏師、運慶の作品ではないかと仏像ファンらの間で話題になっていた国の重要文化財「木造十二神将立像」(全12体、13世紀)の1体(戌神)から、運慶の没後5年後に当たる安貞2(1228)年とみられる墨書きの文字が見つかり、運慶作品と確定できなかったことが分かった。 転機は平成24年。12体のうちいずれかの像の内部に「上坊別当執筆、大仏師運慶」との銘文があったことを報じる明治35年の新聞記事を発見したとの論文が神谷祐太法政大学客員研究員によって発表された。 以来、専門家や仏像ファンの間で、運慶本人の作品かもしれないと話題になっていた。そうした中、静嘉堂文庫美術館は平成25年度から順次、所蔵する7体の損傷の修理に着手し、銘文の手がかりがないか、像内部の空洞にファイバースコープを入れて撮影するなどの調査を行った。 このうち28年度に修理・調査した「亥神像」の内部画像を合成、解析した結果、像内の頭部に「あんてい二ね八月」「あんてい二ね九月十七口(日)」と判読できる墨書が確認された。安貞2年(1228)は、運慶の没年である貞応2年(1223)から5年も経っているのでこの亥神像は運慶が制作したものではありえないのである。 墨書が制作年を示しているかなどの確実な情報がなく、運慶の関与も依然として判明しないが、論文を発表した神野祐太氏(現神奈川県立歴史博物館学芸員)は、「制作年代の特定に近づく資料の一つで、彫刻史的に意義がある発見」と評価している。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2017-09-28 10:34
| 仏像
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