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9月22日(金) 20:00〜20:43、NHKで歴史秘話ヒストリア「おんなは赤で輝く 北斎の娘・お栄と名画のミステリー」を見た。
9月18日に、朝井まかて原作、宮崎あおい主演の北斎の娘・お栄の4Kテレビドラマ「眩(くらら)」をNHKで見たばかりだが、最近北斎の娘・お栄(葛飾応為)の番組が多いのは、これに関する展覧会が大阪で開かれることと関係がある。 ![]() ![]() ![]() 私、実は絵が好きで、休みの日には美術館などでよく絵画鑑賞をします。ゆっくり時間をかけて芸術に触れると、心が癒やされます。歴史上の芸術家たちの「美しいものを世の中に残したい」という思いが、時間を超えて私たちに届いていると思うとロマンを感じます。時間があれば、大阪で開催される「北斎」展にもぜひ足を運びたいと思っています。 さて、今週のヒストリアは、北斎とその娘・お栄の秘話に迫ります。世界の巨匠、葛飾北斎に“ゴーストライター”がいたかも?と聞けば、多くの人は耳を疑うかもしれません。世界的巨匠と同じように描けた人物とは一体誰なのか?しかも、北斎の実の娘がその人だったとしたら…? 北斎の三女・お栄、絵師としての名・葛飾応為は、美人画の名手として名をはせた女性浮世絵師です。お栄は幼い頃から絵の才能に恵まれ、北斎から直接指導も受けた、まさに「浮世絵の申し子」でした。 結婚しても絵への情熱を捨てられず出戻り、北斎の絵の手伝いをしていたといわれています。得意の美人画では、印象的な「赤」色を使い、「光と影」を駆使した、北斎とは別の境地を切り開いきました。 そのお栄の「赤」や「光」、あるいは「線」が、北斎の浮世絵にもひそんでいる―近年、そうした指摘が出ていました。番組ではこの疑問を検証すべく、4K映像と最新の科学調査でお栄の痕跡を徹底検証。北斎研究の精鋭たちが父娘共作の実像を解き明かし、その真相に迫ります。 北斎が晩年、お栄とともにひんぱんに訪れたのが信州・小布施。二人はこの地で多くの絵を描いたきました。80を過ぎてなお創作意欲さかんな北斎とともに、お栄が挑んだのは「巨大天井絵 八方睨み鳳凰図」岩松院 蔵の制作でした。 私も小布施におもむき、北斎とお栄の足跡をたどりました。人々が魅力的で食べ物も美味しく、自然に囲まれながら描きたいものを描くことができる。この場所には、そういう癒やしがあったのでは…と感じました。生きがいのため晩年まで絵に打ち込む北斎、そんな父親と志を同じくするお栄、天才父娘の深い絆で結ばれた姿を目のあたりにした、そんな気が今もしています。 お栄を知れば、「葛飾北斎」はもっと面白くなる。番組をご覧いただければ、北斎の絵などを鑑賞するとき、ちょっと他の人と違う視点で見られるかもしれませんね。 私のメモ(↓) 以下は、TVで「歴史秘話ヒストリア おんなは赤で輝く 北斎の娘・お栄と名画のミステリー」を 見ながら取ったメモである。 エピソード その1 科学調査 北斎の「影武武者」とは、葛飾応為すなわち娘のお栄のことである。ふたりはまさに「光と影」。 浮世絵に隠されたお栄の痕跡を4K映像と最新の科学調査で徹底的に検証された。 葛飾北斎の浮世絵に別の人物の手が入っているのかについて、これまで尾形光琳の「紅白梅図屏風」などの科学調査を手がけてきたたチームが、各種の機器と4Kカメラを使って調査した。この調査には北斎研究の権威や文化財修復のプロも参加した。その結果を専門家が分析した。 今回、調査の対象となったのは、北斎最晩年の肉筆画「菊図」である。 ![]() 「菊図」のX線分析では、使われていた絵具は10種類ほどで、もっとも多様されている絵具の色は赤色であり、ベンガラ・朱・臙脂・紅花の赤などが使い分けられていた。 次は「線」の問題である。「菊図」の色を抜いてみると、丁寧に引かれたやわらかな感じのする線が現れる。「菊図」と同じ時期の北斎の絵から色を抜いて、両者を並べてみると、北斎の絵の線は豪快であるのに対して、「菊図」はやわらかである。 調査チームの一人が最後のポイントを見つけた。赤い菊の花びらに細かい線を描き込んで微妙な陰影を出しているのである。絵全体で見ると右上から光が当たっていて、青い菊も上が明るくて下が暗いという陰影表現であり、光が射す表現である。 ここに至って「菊図を描いたのは北斎の娘・お栄であった」と判明したのである。 お栄が描いた絵の一つが「夜桜美人図」。 ![]() ![]() 17世紀のオランダの画家レンブラントの作品を思わせる光の表現である。 ![]() お栄は北斎の人生のほとんどでその傍らにおり、絵の手助けもしていた。北斎お栄の似顔絵を描いている(↓)。北斎が絵の代金を受け取る際の手紙に「アゴの四角い女が行きます」と書いてある。 ![]() お栄は幼い頃から占いに夢中になってみたりちょっと変わった女の子だったが、とんでもない才能を秘めていた。 北斎がうたたねをしている10歳のお栄の傍に、お栄が描いた絵があるのを見つけた。沖合の何艘もの船の帆だけが見えている絵である。 ![]() ![]() そんな中、お栄が美人画で一気に頭角を現した。これはお栄が描いた「美人画」であるが、浴衣の美しい女性が蝶を見つめる姿が描かれている。可憐でありながら少し妖しさも感じさせる。北斎も驚く腕前だった。 ![]() これには等明も怒り、とうとう離縁されてしまった。 ![]() お栄は北斎にむかって、「お〜いここは何色かねえ。お〜いこの絵はどう描いたらいいんだい・お〜い親父殿」と叫んだことがあった。これにたまりかねた北斎は、「お〜い」をお栄の浮世絵師としての名前「葛飾応為」とした。 お栄は以前のように北斎の浮世絵を手伝いながら得意の美人画で独自の世界を切り開いていく。 エピソード その2 おんなは赤で輝く ![]() ![]() ![]() ![]() 胡弓という小さな三味線を弾く町娘の絵の着物は、お上ご推薦の青と黒で、おとなしめな格子柄であるが、真っ赤な襦袢がチラッと見える。 裾は格子柄だが、しっかりとした赤色にした。 ![]() ![]() それは大部分をお栄が手がけていても、北斎を手伝っているかぎりあくまで作者は「北斎」であったからである。女性絵師がほとんどいなかった時代に、「応為(お栄)」の名で絵を残すことは難しかったのである。 胡弓を弾く町娘の絵の中にお栄の葛藤が込められている。 ![]() ![]() エピソード 3 最後の父娘プロジェクト ![]() ![]() ![]() しかし幕府の庶民への締めつけは相変わらずで、華麗な浮世絵も出版を差し止められていた。苦境にあった北斎に声をかけたのは小布施の富裕な商人・高井鴻山だった。 ![]() 江戸きっての大浮世絵師北斎に、小布施の人々は我先にと絵を依頼した。なかでも「町のシンボル」とも言うべき絵を頼まれている。山車の天井部分に波の絵が2枚。彩りの絵と共に山車自体もデザインした。これは、北斎ただ一つの立体作品とされている。上町祭屋台の天井絵は北斎得意の「波」。 ![]() ![]() ![]() この鳳凰図天井絵には構想段階の彩色下絵があった。 ![]() 「鳳凰図」を調査した修復技術者の山内さんはこの絵にもお栄の仕事をかいま見ることができると言う。変換した部分は背景の色で、下絵では「黒一色」だったが、完成した「鳳凰図」を見ると、きらびやかな「金色」に変わっていた。 この場合、制作総指揮こそ北斎だったが、何色にするかどの絵具を用いるかといった印象の決め手となる部分にはお栄の考えが採用されたのではと山内さんは考えている。 「黒」を「金」に変える。なぜこんな真逆の変更をしたのでだろうか。「夜桜美人図」と同様に、昼なお暗い寺の本堂で、金色の光で鳳凰の姿を輝かせたいというのがお栄のねらいだったのではないだろうか。 更にもう一つ鳳凰を美しく見せる仕掛けがあったと山内さんは考えている。お栄が見せたかったのは「夜の鳳凰」である。夕闇の本堂でろうそくの火で天井を照らしてみると、闇に浮かんだのは輝くような鳳凰である。 ろうそくの明かりを照り返して、4400枚使ったと言われる金箔が幻想的な光を放ち、鳳凰はまるで命を得たかのように驚くほどの美しさで私たちに迫ってくる。 共に生き描きたどりついた父娘の集大成。それは今もなお見る者を圧倒する。 小布施の「鳳凰図」完成の僅か半年後。北斎は江戸で静かに生涯を閉じた。 お栄最晩年のものとされる一枚の絵がある。 ![]() そしてお栄はこの絵にひそかに自分の名前を書き入れていた。そっと小さく目立たぬように、しかし影の中でも光を放つ一番明るい場所に書かれている。「北斎の影として生きながらも、私は紛れもなく絵師であった」という彼女の声が聞こえてくるようである。 ![]() 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2017-09-23 15:36
| 浮世絵
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