体験型ミニレクチャー「掛軸」 ＠サントリー美術館

月曜日の敬老の日ということで、サントリー美術館で9月16日から開かれている「六本木開館10周年記念展　狩野元信」を見に行ってきた。美術館の受付で、体験型ミニレクチャー「はじめてひらく美のとびら：掛軸の巻」が当日3味時から開かれると聞いて、会場の6階ホールへ急いだ。レクチャーは講義と実技に分かれていた。

Ⅰ．講義

●歴史

１．飛鳥時代：仏教とともに中国より伝来
２．鎌倉時代：風景画や茶の湯の影響で発達
３。江戸時代：表具の技術の発展

●掛軸の各部の名称

１．掛緒　２．八双　３．風帯　４．中縁（中廻し）　５．上一文字　６．本紙　７．下一文字　８．軸木　９．天　10．地　（上下一文字の高さ比= 2対1、 天地の高さ比 =2対１）Ⅱ．実技

●ミニ掛軸の作り方
１．風帯の貼付目印：台紙上辺両端から2.5㎝のところにしるしをつける
２．本紙の貼付目印：上から8㎝に横線を引き、両側からⅠ㎝の横線上にしるしをつける
３．全パーツの切り取り
４．糊によるパーツ貼付：本紙→一文字（上下）→中縁（両側）→中縁（上下）→風帯
５．軸木取付：折目つけ（天:地＝2対1）→間に挟んだ軸木のセロテープ固定
６．掛緒取付：風帯貼付位置を参考にセロテープ固定

●ミニ掛軸完成：「本紙への書画入れは後日自宅で」ということでレクチャー終了。自宅で、狩野元信《四季花鳥図》一幅と上村松園《蛍》の蛍を本紙に入れてみた（↓）。こちらは（↓）、自分たちで書いたもの。左：家内《笑門来福》、右：小生《松》。レクチャーが終ってカーテンを開けると素晴らしい展望が待っていた。この日は台風18号が通り過ぎ、東京は快晴で、気温は33℃と暑いくらいだった。美術散歩　管理人　とら