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吉田博の水彩画と木版画については、当ブログではこちらに書いたが、今朝の日曜美術館で「木版画 未踏の頂へー吉田博の挑戦ー」という番組の再放送を視聴した。
ここでは、前ブログ記事と重複しない事項について、TV画面撮影写真を中心に別記事として残しておきたい。 吉田博曰く 画家は自然と人間の間に立って、それを見ることができない人のために、自然の美を表して見せるのが天職である 水彩画《朝霧》 油彩画《穂高山》大正期 個人蔵 大正9年(44歳)頃から新版画運動を進めていた渡辺木版画店から引き合いがあり、博は初めての木版画を出版し新境地を開いた。 水彩・油彩で才能を発揮していた博が木版画を始めたのは49歳。西洋画の微妙な陰影を版画で表現しようというのは前代未聞の挑戦で、博は版画を使って水の流れや光のうつろいを驚くほど繊細に描こうとした。 番組では、博の孫・明浩氏と刷師の沼辺信吉氏の協力を得て、博の木版画の再現を試みた。 木版画は、一枚の作品を刷り上げるために、絵の構成要素を分解した版木と呼ばれる原盤を何枚も何枚も作り、それぞれに色をつけて刷り重ねるので、一枚の印刷物を刷り上げるための工程数は色使いが多くなればなるほど増えていく。 博は様々な技法を駆使して作品に挑んでいたことがこの再現を見ることで分かる。 特に色が薄く切り替わるグラデーションの再現が特徴的である。江戸時代の浮世絵では、一枚の版木に色の濃淡をつけて刷ったが、博の場合は「ねずみ版」と呼ばれる「ぼかし専門の版木」を挟んでいたことが分かった。 日本を離れ、東西の芸術作法を自分の目で見つめた博は、おそらく「これが日本人の洋画だ」と思いながら、世界における自らの位置を考え続けて制作した画家だったのだろう。 戦後は、欧米での知名度が高かったせいか、吉田のアトリエは進駐軍の芸術サロンのようになった。敗戦直後の1945年(昭和20年)の秋には、いち早くダグラス・マッカーサー夫人も、下落合のアトリエを訪問している。米軍のバンカースクラブ(将校クラブ)での版画講習会や、参加者をつのってアトリエ見学会が毎月開かれるなど、吉田作品の人気はきわめて高かった。 吉田博の作品は、ダイアナ妃が買い求めていたことでも知られており、妃の執務室には《瀬戸内海集 光る海》と奈良の名所を描いた《猿澤池》が飾られていた。 博の版画の特色として、平均30版以上といわれる多色刷り、細部での亜鉛凸版の使用、大判木版画などがあげられる。なかでも帆船シリーズに代表される、同じ版木を用いて色を替えて刷ることによって、時間や気候の変化を表した同版色替の技法は大きな特色のひとつである。 博の油彩画と木版画の関係は、グランドキャニオンの油彩画(↓)と木版画(↓↓)を見れば明らかである。 芸術家は最後の作品《農家》ですら成長できる
by cardiacsurgery
| 2017-01-29 11:26
| 浮世絵
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