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今年は大型連休で、4月29日~5月6日までの6日間だが、その前日の4月28日にも水戸に出かけて、山口晃展を見てきた(参照)。4月30日には、二子玉川に行った。10時50分に、娘と孫娘と「鼎泰豊」の前で待ち合わせた。11時開店なのに、店外の椅子にはもう2組の客が待っていた。人気の店だけあって、出てくる料理はみな美味い。
この最終期のハイライトは、「蕪村の三横物」と「若冲の元明絵画受容」の二つ。以下、それぞれについて述べることとする。 Ⅰ.蕪村の三横物 「即興で描いたことの証拠として、黒の滲みや背景の黒部分に畳目が付いている」と説明されていたので、目を凝らして見た。画面の左端、↑図の最下段に、この「畳目」がはっきりと見える。 家内は、三日月が大きすぎるし、形がいびつでヘンだという。蕪村がこの席画を描いた時には、酩酊していたのかもしれない。 ・国宝 与謝蕪村《夜色楼台図》個人蔵: 蕪村のこの「国宝」は、2008年に東博で開かれた「対決展」の「大雅 vs 蕪村」以来の再見である。今回は、「三横物の一つ」として、ジックリと鑑賞させていただいた。 「京都東山の夜の雪景色に見える」と解説されていたが、私には、「場所を特定できない蕪村の心象風景」であるような気がする。 題詞は「夜色楼台雪萬家 謝寅」は、明代の李攀龍の律詩「懐宗子相」(宗子相を懐う)の一節である。 この画の成立には若冲の《乗興舟》の影響があると指摘されているとのことであるが、横長の夜景という点は共通しているが、拓版画と淡彩墨絵という技法の違い、夏と冬という季節の違い、動と静の違いなど、相違点の方が多いような気がする。 ある時期、近くに住みながら、交流していた痕跡を見出すことのできない「若冲と蕪村」に、無理な関連を見つけ出そうとするところに問題があるのかもしれない。 ・重文 与謝蕪村《富嶽列松図》愛知県美術館: これも「三横物」の一つであるが、署名は「蕪村」となっていて、他の二つの署名「謝寅」とは異なっている。その理由は、「題材が富士と松という日本的なものであり、構成が俳諧に通じる単純なものであるため」と説明されていた。 この画の季節・天気・時間については諸説があるという。一方、蕪村は富士山の句をいくつも作っているが、この画から想起される状景が浮かんでくる句は見つからなかった。 ・不二ひとつ うづみ残して わかばかなⅡ.若冲の元明絵画受容 ・陳伯冲《松上双鶴(日下高声)》明時代 16世紀 大雲院 / ・伊藤若冲《旭日松鶴図》江戸時代 18世紀 摘水軒記念文化振興財団: 陳伯冲の画では、松の樹にとまる2羽の鶴が旭日に向かって鳴いている。松の後ろには白梅の枝と滝が描かれている。 若冲の画は、陳伯冲の作品に基づいて制作されており、旭日・松・梅の配置や手前の鶴の姿態がほぼ一致している。 ・文正《鳴鶴図》元‐明時代 14世紀 相国寺: 相国寺9世・絶海中津が1376年に帰国する際にこの画を請来したという寺伝がある。 時夜將半 (時に夜將に半ばならんとし)左幅は、「詩経」小雅・鴻之什・鶴鳴をふまえた画で、一羽の鶴が月を振りかえって眺めるように立っている。 鶴 鳴于九皐 (鶴 沼沢に鳴く)17世紀にはこの画は「画鶴」の古典となっており、狩野探幽や土佐光起によって模写されている。 ・伊藤若冲《白鶴図》江戸時代 18世紀 個人蔵: 2007年8月に泉屋博古館別館で開かれていた「花鳥礼賛」展には狩野養信の《鳴鶴図》が出ていて、ホールにはこれに関連して、①文正(14世紀、相国寺、重文、鳴鶴図)、②探幽(17世紀、京博、飛鶴図)、③若冲(18世紀、個人蔵、白鶴図)、④養信(19世紀 泉屋博古館)のパネル画像(↓)が展示されていた。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2015-05-02 01:10
| 江戸絵画(浮世絵以外)
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