記事ランキング
ブログパーツ
最新のトラックバック
外部リンク
以前の記事
2021年 01月 2020年 11月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 more... カテゴリ
全体
国外アート 西洋中世美術 ルネサンス バロック 印象派 印象派後期 現代アート(国外) 東洋アート 仏像 国内アート 江戸絵画(浮世絵以外) 浮世絵 近代日本美術 戦争画 現代アート(国内) アート一般 書籍 音楽 映画・写真 講演会 北海道の鈴 東北の鈴 関東の鈴 中部の鈴 関西の鈴 中四国の鈴 九州の鈴 ヨーロッパのベル アジアのベル アメリカのベル オーストラリアのベル 未分類 フォロー中のブログ
検索
その他のジャンル
ファン
ブログジャンル
画像一覧
|
東博で開かれている「みちのくの仏像」展(参照)に行く前に、この放送を聞いた。以下はその放送のまとめであるが、3人の旅人が「みちのくの仏像」を現地に訪ねるということになっていた。
【旅人1: 箭内道彦(クリエイティブ・ディレクター)】 訪問地: 大蔵寺 福島県福島市 1200年前に創建された寺 仏像A: 千手観音菩薩立像 特徴: 平安初期、榧(カヤ)の一木造り、4m近い高さ。憎めない顔 伝承: この榧(カヤ)の木は、根元から光を放つ霊木だった。 意義: この地域では、一本の木から仏であるとともに神でもあるものを造りだしている。 仏像B: 朽損一木造り仏像 ![]() 理由: 堂が壊れ、長く風雪にさらされていた。 霊木: 扱いにくい節のある木も使われているので、一体一体が霊木だったと考えられる。 一木造り: 厳しい自然と共生した東北では仏像は一本の木でなければならなかった。 感想: 顔も分からぬほどになって残っている仏像たちからは、木の生命力が感じられる。 【参考: 徳一上人】 功績: 福島の地に都の仏師を呼び寄せて仏像を造らせた。 実例: 国宝《薬師如来坐像》常勝寺、一木造り 展示: 今回の東博の展覧会に出ている(↓)。 意義: 都での美しい「寄木造り」の流行にかかわらず、東北では自然の形を残す「一木造り」のままだった。 ![]() 訪問地A: 黒石寺 岩手県奥州市 北上川東岸 仏像: 薬師如来坐像 平安初期 862年造 特徴: どっしりとして目尻を釣り上げ、口を結んだ険しい表情、光背にも小さな薬師たち 意義: 789年の蝦夷(阿弖流為)と大和(坂上田村麻呂)の戦いの死者数万人の鎮魂 展示: 今回の東博の展覧会に出ている(参照)。 ![]() 仏像: 兜跋毘沙門天立像 特徴: 一木造り、鉈彫り、土地の神様である地天女の肩に乗っている。 伝承: 地天女が地中からこの毘沙門天を押し上げた。 感想: 鉈彫りの木の素材感によって、仏像が木から生まれてきていることを感じる。 ![]() ![]() 特徴: 体躯にノミの跡がしっかりと残っているが、腕や顔は平滑。 意義: 霊木が仏の姿となる瞬間を表現している。 伝承: 寺内に「霊木霊泉」といわれる桂の樹と傍の大きな泉が残っている。 展示: 今回の東博の展覧会に出ている。 【旅人3: 三沢厚彦(彫刻家)】 訪問地A: 法蓮寺 青森県十和田市 仏像: 多数の右衛門四良(えもんしろう)像 特徴: 小さい。大工の作品。観音、十王、鬼、手描きの化仏のある十一面観音など 意義: 幼くして死んだ子供が地獄で苛められないとうにとの願いがこもっている。 訪問地B: 宝積寺 岩手県葛巻町 ![]() 特徴: 彫りは巧みで、肌の質感は滑らかだが、背面に書かれた仏像名と実際の仏像の不一致など伝統を重んじていない。 意義: 近しい人をモデルにしたような素朴でリアルな表現で、拝む対象が個人的なものとなっている。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2015-01-18 23:37
| 仏像
|
ファン申請 |
||