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仁阿弥道八という陶工のことは、ほとんど知らなかったが、先週の日曜日に山種美術館で「東山魁夷展」を見た後に、時間があったのでサントリー美術館に回ってみた。
以下、章別に簡単な記事を書いていくが、「百聞は一見に如かず」、ぜひ実物をご覧になることをお勧めする。 第1章 仁阿弥の父、初代高橋道八: 伊勢亀山藩士から粟田口の陶工となった初代高橋道八は仁阿弥の父で、今回は《月文黒茶碗》、《赤茶碗》、《南蛮芋頭水指》、《銹絵芋頭水指 松村景文画(柳の葉)》、《色絵木蓮図凉炉》が出ていた。 この章には、初代と同時代人の青木木米・岡田久太、仁阿弥の弟・尾形周平の作品も見られた。 第2章仁阿弥の茶道具と「写し」の技量: 仁阿弥の「写し」は、多方面にわたっている。 ・楽道入の《黒楽四方茶碗 銘 山里》を仁阿弥道八が写した《富岳文黒茶碗》野崎家塩業歴史館。 ・野々村仁清《金筋隠印茶碗》17C 野村美術館を仁阿弥道八が写した《色絵筋文入子茶碗(一双)》逸翁美術館↓。 ・17世紀オランダのデルフト「阿蘭陀焼」を写した《色茶碗》ボストン美術館。 ・17世紀朝鮮時代の《御本立鶴文水指》を仁阿弥道八が写した《御本立鶴文茶碗》正伝永伝院。 ・16世紀明時代の《絵高麗草花文鉢》を写したと思われる仁阿弥道八の《絵高麗茶碗》滴翠美術館。 ・茶碗としては、《珠光青磁茶碗》、《祥瑞碗》、《蕎麦茶碗》、《斗々屋茶碗》、《三島茶碗》、《銹絵暦文茶碗》が出ていた。 ・仁阿弥道八《黒赤一双茶碗 銘〈寒山〉〈拾得〉》會津八一記念博物館は、赤楽と黒楽の取り合わせが面白かった↓。 第3章仁阿弥の煎茶道具: 急須9点、茗碗2点、湯沸、凉炉などの煎茶道具も出ていた。 ・仁阿弥道八《色絵盧茶歌文急須》入間市博物館には、中国の詩人・盧の詩文がギッチリと書きこまれている↓。 ・仁阿弥道八《色絵桜楓文鉢》個人蔵↓ ・仁阿弥道八《色絵寿星立像》 野崎家塩業歴史館↓: 寿老人がおめでたい桃を持っている。 第6章 御庭焼の指導者として: 讃岐高松藩・松平頼恕に依頼されて作った御庭焼「讃窯」、紀州若松藩主・徳川治宝の屋敷の御庭焼「偕楽園焼」、京都嵯峨の豪商・角倉玄寧の依頼による「一方堂焼」の作品がいくつも出ていた。有名になった仁阿弥道八が弟子とともに出張して制作するまでになっていたのである。 第7章 新しい時代へ: 後年、仁阿弥道八は清水五条坂の窯を息子の「三代高橋道八」に譲り、桃山窯で制作を続けていた。ここでは並置された二代「仁阿弥道八」と「三代高橋道八」の作品を比較できるようになっていた。 三代の作品で面白かったのは《色絵天狗於多福盃》で、盃の内面がお多福、外面が赤天狗となっていた。 二代が桃山《銹絵桐葉形皿》ボストン美術館は、前述の逸翁美術館蔵のものと同様に桃山窯で作られたものであり、《色絵狸炉蓋》の後からは尻尾がのぞいていた。 最後に、現在の「九代高橋道八」の作品がいくつか出ていた。「四代」から「八代」までの作品はパスされていたので、ちょっと唐突な感じがした。 素晴らしい展覧会でした。天才陶工の作品の実物をご覧になることをお勧めします。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2014-12-23 23:01
| 国内アート
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