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近世ヨーロッパにおいて、大量生産が可能で、絵画にくらべてははるかに安価であった版画は、遠方まで流通し、貴族から市民まで幅広い社会層によって受容されていた。 作品そのものの美的価値が愛好されたのはもちろん、高価な絵画の代用品とされたり、あるいは広汎に普及する性質を生かして思想や教訓の伝達手段として用いられていた。 需要の高まりに応えて欧州各地で版画が盛んに発行されたが、その一大中心地だったのがネーデルランドだった。 今回はネーデルランドで16世紀末から17世紀初頭にかけて制作された寓意版画の特集展示である。 寓意とは、擬人像や象徴的意味を持つモティーフを組み合わせて、喩えによって抽象的な概念や思想などを表現する方法である。 今回紹介された寓意版画は、(A)天体の運行・自然界を構成する元素・四季の移ろい・時間の流れなど人間を取り巻く世界の諸現象を扱ったものと、(B)美徳や悪徳を説く内容のものに二大別される。 この記事では、(A)の代表として連作「七つの惑星の神々」を、(B)の代表として連作「世俗財産の悪用についての寓意」を紹介する。 A.連作《七つの惑星の神々》 ヤン・サーレンダム(1565年頃-1607年): ヘンドリク・ホルツィウス(1558年-1617年}の原画に基づくエングレーヴィング 1596年 A1.農耕を支配するサトゥルヌス: A2.自由学芸を支配するユピテル: A3.戦闘術を支配するマルス: A4.統治術を支配するアポロン: A5.恋愛術を支配するウェヌス: A6.芸術を支配するメルクリウス: A7.航海と漁業を支配するディアナ 1596年: B.連作《世俗財産の悪用についての寓意》 ウィレム・ファン・スワーネンブルフ(1581年-1612年): マールテン・ファン・ヘームスケルク(1498年-1574年)の原画に基づくエングレーヴィング 1609年 この連作は、1550年に、ディルク・フォルケルツゾーン・コールンヘルト(522年‐1590年)の構想に基づいて、マールテン・ファン・ヘームスケルク(1498年‐1574年)が原画を制作し、それをコールンヘルトが彫版した作品に大部分を倣っている。 版画家のみならず神学や道徳に関する思想家でもあったコールンヘルトは、人々を教化する手段として版画を捉えていた。 オリジナルの制作から半世紀を経てその模作を手掛けたスワーネンブルフ(1581年‐1612年)は、17世紀初頭にレイデンで活躍した版画家のひとりで、彼は原作では古代風の装いないし裸体で表されていた人物たちに当世風の衣裳をまとわせ、野外の風景だった背景に同時代風の調度を描きこんで、当時の人々にとっても身近に感じられるものとしたのである。 B1.画架に向かう悪魔の右に立つ髪のない若者: B2.目隠しされたクピドに助けられて岩をのぼる若者: B3.袋に金をつめ、希望の像をその上に置く美と悪魔: B4.男に矢を放とうとする悪魔: 美術散歩 管理人 とら 【追記】 常設展 2014.10 @国立西洋美術館 版画室から帰る途中の常設展でチェックした2作品のメモを残しておきます。 1.ポール・セリュジェ《森の中のブルターニュの少女》1892年: 2.アンドレ・ドラン《ジャン・ルノワール夫人(カトリーヌ・へスリング)》1923年頃:
by cardiacsurgery
| 2014-10-08 14:06
| 国外アート
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