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2014年9月28日の日曜美術館でバーニー・フュークスのことが詳しく放映され、その展覧会↓が代官山で開かれていることを知ったので、急いで見てきた。
![]() 「アメリカを描いた天才イラストレーター」バーニー・フュークス Bernie Fuchs(1932 -2009)のことは、寡聞にして今まで知らなかった。 彼はノーマン・ロックウェルの再来ともいわれるとのこと。ノーマン・ロックウェルの展覧会は一度見たことがある(ブログ記事はこちら)。 日曜美術館の番組には、バーニーのコレクターでもある雑誌編集者・石川次郎氏が登場して、いろいろと解説してくれた。 バーニーはイリノイ州の旧炭鉱町であるオファロンの生れ。若い頃はグレンミラーに憧れて、トランペットを吹いていたが、パンチブレス機で3本の指を失って、ミュージシャンの道を諦めざるをえなかった。そして、セントルイスのワシントン大学美術部でデザインを学んだ。 彼の「アメリカを描く」仕事は、デトロイトで生産されているクルマのイラストを描くことから始まった。彼はピカピカの新車を描くだけでなく、周りの人々を描きこみ、「クルマを所有すれば、幸せが手に入る」というイメージ作りに成功した。 彼の人気を不動のものにしたのは「スポーツ・イラストレーテッド」での仕事だった。自分でカメラを持って臨場感あふれるアメリカン・フットボールのシーンをイラストや、ボストン・フェンウェイパーク野球場の異様に高いフェンスの前に一人の選手だけが立っているところを描いた作品《グリーン・モンスター》のユニークな構図と色彩感覚は他の追随を許さなかった。 ゴルフ場のイラストでは、肝心のスタープレーヤーは小さく描き、そのゴルフ場特有の高い樹木や他のレーンを見物してしいる大勢のギャラリーを目立つように描いた↓。 ![]() バーニーの興味は野球そのものではなく、それを楽しんでいるアメリカ人を描くことだったのである。ここには絶望のふちから栄光をつかんだ、バーニー自身の「アメリカン・ドリーム」が見えてくる。 得意としたもうひとつのジャンルが肖像画。 エリザベス女王(↓左)、モハメッド・アリ、フランク・シナトラ、キャサリン・ヘップバーン、バーバラ・ストライサンド(↓右)、タイガー・ウッズなど100人以上の著名人の肖像を描いた。 ![]() 今回の展覧会には、ケネディの死後25年経った1988年に、バーニー・フュークスが描いたケネディの肖像画↓が出ていたが、これはケネディの内面に迫るような作品だった。 ![]() バーニーは絵本を沢山描いているが、その中でジョセフィン・ベーカーの少女時代のタンビーを描いた「RUGTIME TUMPIE」が詳しく紹介された。ちなみに、「RUGTIME」とは黒人音楽である。 タンピーは、食堂の厨房に落ちている食べ物を拾って暮らしているほど貧しい生活であったが、将来ダンサーになりたいという夢を持っていた。 その町でダンス・コンテストが開かれた際に、応募したタンピーが優勝したことで、タンピーがプロのダンサーになるという「アメリカン・ドリーム」が実現した。人種差別を決して許さなかったバーニーの静かなる主張がここにある。 ![]() バーニーは、黒人の肌を色彩豊かに、表情豊かに表現し、彼自身アメリカに生きる一人の人間として生ききったのである。 次は、代官山で観たバーニー・フュークス展の話。↓はそのポスター。 ![]() ![]() 日曜美術館で見た作品もいくつか出ていた。 立派な作品集もあったが、重いし、金5,400円也と高価なので、絵葉書を2セット計2,000円也で買ってきた。 その中の「お気にり」を3枚載せておく。 ・《森の中のアニー》: これは日曜美術館でも紹介されていたブロードウェイ・ミュージカル「アニーよ銃をとれ」をテーマにした絵本の原画。 ![]() ![]() ![]() ![]() 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2014-09-29 00:02
| 現代アート(国外)
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