記事ランキング
ブログパーツ
最新のトラックバック
外部リンク
以前の記事
2021年 01月 2020年 11月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 more... カテゴリ
全体
国外アート 西洋中世美術 ルネサンス バロック 印象派 印象派後期 現代アート(国外) 東洋アート 仏像 国内アート 江戸絵画(浮世絵以外) 浮世絵 近代日本美術 戦争画 現代アート(国内) アート一般 書籍 音楽 映画・写真 講演会 北海道の鈴 東北の鈴 関東の鈴 中部の鈴 関西の鈴 中四国の鈴 九州の鈴 ヨーロッパのベル アジアのベル アメリカのベル オーストラリアのベル 未分類 フォロー中のブログ
検索
その他のジャンル
ファン
ブログジャンル
画像一覧
|
9月から、美術館の名前が、「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」に変わっていた。ロゴマークには、東郷青児の《超現実派の散歩》が使われている。
![]() ![]() ここで、ノルマンディの歴史を概観しておきたい。この地はセーヌ川を介してパリとつながっているが、他方、直接海に面しているためその歴史は複雑である。 1.ノルマンディー公国の成立第1章 ノルマンディーのイメージの創造:イギリスの画家たち、ロマン主義画家たちが果たした役割 ・ターナー《ル・アーヴル》アルバム「セーヌ逍遥」1834年~ アンドレ・マルロー美術館: 1815年にナポレオン戦争が終結して、イギリスの画家が自由にフランスを訪れることができるようになり、「ピクチャレスクな(絵になる)風景」を求めてノルマンディーに向かった。ターナーはその代表例である。 ![]() ![]() 19世紀前半のフランス風景画は、より美しく立派な画になるように構図や場面を変えたロマン主義絵画が大勢を占めていた。↓や↓↓がこれに相当する。 ・イザベイ《浜に打ち上げられた船》エヴルー美術博物館: イギリスの風景画家の影響を受けて海の風景を描いたフランスの風景画家。 ![]() ![]() バルビゾン派のトロワイヨン(1810-65)が《牛と羊の群れの帰り道》1856年を描いているのは当然として、ブーダン(1824-98)の《川沿いの牛の群れ》・《牛の群れの習作》1890-94年頃・《牛の群れ》1881—88年頃がその隣りに並んでいたのには驚いた。 ・デュプール《オンフルール、サン=シメオンでの食事》ヴィラ・モンテベロ美術館: オンフルールの丘の上にあるサン=シメオンの宿屋を兼ねた農場に、1860年代には、コロー、クールベ、ヨンキント、ブーダン、モネといった風景画家が集まり、意見を交わしながら、一緒に絵を描いたという。 ![]() ![]() ![]() ![]() ノルマンディーに集まった人々の海水浴や日光浴を扱った作品は新しいテーマであったが、これらの富裕層は絵の買い手としても重要であった。 ・デュプール《オンフルールの波止場》アンドレ・マルロー美術館 ![]() ![]() ![]() イタリア生まれのヴィットリオ・マッテオ・コルコスは、パリの社交界と繋がりを持って成功した肖像画家で、上流階級の顧客とともにノルマンディーに訪れて、肖像画を残した。 《別れ》には海辺に佇む貴婦人が描かれているが、分かれた男が船で去っていくのをクールに眺めているのだろうか。 第4章 近代化に対する印象 社会の近代化にともない、画家たちは次第に目の前でおこっている現実そのものに目を向けるようになった。 ノルマンディーでは、産業革命のシンボルである大型帆船や蒸気船が往来しており、港の姿も変容していったが、その姿が描かれた。 ・ヨンキント《オンフルール、サント=カトリーヌ教会前の市場》1865年 ウジェーヌ・ブーダン美術館 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ・エミール=アンドレ・ルトゥリエ《タンカーヴィル、廃墟の城跡》ル・アーヴル市立図書館: ノルマンディーは撮影する景色に恵まれた場所だった。 ![]() ![]() ・ヴァロットン《オンフルールの眺め、夏の朝》1912年 オワーズ美術館: ![]() ヴァロットンは屋外で写真を用いて、屋内で絵を完成させているが、その折にフォーカスの程度を近景・中景・遠景で変えたのであろう。 ・オトン・フェリス《ル・アーヴルのロワ停泊地》1906年 アンドレ・マルロー美術館: ![]() ・アンリ・ド・サン=デリ《オンフルールの市場》アンドレ・マルロー美術館: ![]() 第7章 ラウル・デュフィ:セーヌ河口に愛着を持ち続けた画家 ここで大きく紹介されているのが、ラウル・デュフィ(1877-1953)。ル・アーヴルで生まれたデュフィは、生涯にわたってこの地を愛し続けた。彼の作品の色彩と形態の分離が心地よい。 ・デュフィ《海の祭り、ル・アーヴルへの公式訪問》1925年頃 アンドレ・マルロー美術館(画像:チラシ↓) ![]() ![]() あまり期待しないで出かけた展覧会だったが、とても内容の濃い展覧会だった。「印象派」と名の付く展覧会では出色の出来だった。 11月9日に終了するこの東京展の後は、ひろしま美術館、熊本県立美術館、山梨県立美術館に巡回する予定。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2014-09-16 22:29
| 印象派
|
ファン申請 |
||