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汝窯とは、北宋時代の汝州にちなんで名づけられた窯で、宋代五大名窯(汝窯・官窯・哥窯・定窯・鈞窯)の一つである。その窯址は、宝豊清凉寺で発見され、発掘調査で確認されている。
汝窯青磁の特徴は以下の3点である。 ①純粋な天青色の釉色 ②きわめて小さな支釘による焼成 ③釉面に表れた氷裂文の貫入 青磁は古くより愛好されてきたものであるが、私にとっても憧れの磁器であり、今までに何本もの記事を書いている(最下段の【註】参照)。 青磁の最高峰とされる汝窯青磁の伝世品の数は約74点に過ぎない。そのうち、台北故宮博物院に21点、北京故宮博物院には15点が所蔵されている。 ちなみに、その他の所蔵先は、大英博物館16点(うち英国デヴィッド財団12点)、中国国家博物館8点の他は、天津博物館、スウェーデン・ルッスカ博物館、日本個人蔵が2点ずつであり、上海博物館、香港藝術博物館、香港沐文堂、ヴィクトリア&アルバート美術館、セントルイス美術館、フィラデルフィア美術館、大阪市立東洋陶磁美術館にそれぞれ1点がある。 伝世品の器型は細かく分類すると18種類に達するということであるが、大まかな分類では、瓶・盆・樽・碗・洗・盤・碟・托の8種類である。 このうち台北故宮には、瓶3、盆4、碗1、洗8、盤3、碟2、北京故宮には、樽1、碗1、洗9、盤4、すなわち托以外のすべての汝窯青磁がいずれかの故宮博物院に所蔵されている。 青磁とは、胎や釉に含まれている鉄分が焼成時の還元状態により青色を呈した磁器で、その色合いは鉄分の還元状態のみならず、釉中の気泡による光の乱反射によっても異なってくる。 「天靑色」とは英語のsky blueとは多少異なり、「雨後天晴」という同義語が示すように、雨上がりの空のやや白みを帯びてしっとりとした色調を意味する詩的な表現のようである。 自分でいくつもの汝窯青磁を見て初めて「天靑色」の色合いを体得することができるようになってくる。私の現在の理解では、汝窯青磁の「天靑色」はlight sky blue、龍泉窯砧青磁「粉青色」はpastel blueという言葉がもっとも近いように感じている。 CMYK(Cyan, Magenta, Yellow, Black)チャートを調べて、「天靑色」や「粉青色」と対応させてみた。これらの対応については絶対的な自信があるわけではないが、「各種の色の表現としては、文学的表現よりも、このような光学的表現の方が良いのではないか」というのが私の提言である。「反射色測定機器」を使用して各種の光学的パラメーターを決定するようになれば、現在の主観的な色彩表現が客観的表現となるであろう。 以下、台北国立故宮美術院と北京・故宮美術館所蔵のの汝釉青磁で、台北の博物院や上野の博物館において自分自身で実見したものを列挙する。 《汝窯青磁盤》北京故宮博物院: 天青色、貫入、支釘痕5、底裏に「寿成殿皇后閣」 美術散歩 管理人 とら 【註】 青磁に関する記事 1.器物参観(常設展+企画展) @国立故宮博物院 2.特別展:絲路傳奇+常設展+企画展 @国立歴史博物館 in 台北 3.青磁 @東京国立博物館 東洋館 4.青磁の誕生 by 三笠景子研究員 @東京国立博物館 5.日本の”美術”の愛し方 @徳川美術館 6.伊藤郁太郎: 「中国宋代の青磁」雑考 メモ 7.北宋汝窯青磁 - 考古発掘成果展― 行けなかった展覧会 8.南宋の青磁 @根津美術館 9.幻の名窯 南宋修内司官窯-杭州老虎洞窯址発掘成果展 @大阪市立東洋陶磁美術館 10.悠久の光彩 東洋陶磁の美 @サントリー美術館 11.汝窯青磁 @故宮博物院 12.日本人が愛した官窯青磁 @東京国立博物館東洋館
by cardiacsurgery
| 2014-07-05 15:04
| 東洋アート
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