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最後の文人画家とも呼ばれる富岡鉄斎の没後90年展である。
京都画壇出身の鉄斎の作品は、宝塚の鉄斎美術館、灘の辰馬考古資料館、京都の泉屋博古館、奈良の大和文華館らに多数収蔵されている。私は、2007年11月に大倉集古館で開かれた「大和文華館所蔵 富岡鉄斎展」を見る機会があった。 その他には、2008年8月に東博で開催された「対決 巨匠たちの日本美術」で《富士山屏風》兵庫・清荒神清澄寺蔵、2008年12月に松濤美術館で開かれた「素朴美の系譜」展では、《小黠大胆図》・《温公破甕図》・《主夜神図》、 東京国立近代美術館蔵2013年5月に玉川高島屋で開かれた「高島屋資料館が語る日本美術の輝き」展では《贈君百扇》を見ている。 一方、関東では、鉄斎の作品は出光美術館に多数所蔵されている。出光美術館の鉄斎コレクションの一部は、2009年4月に「水墨画の輝き-雪舟・等伯から鉄斎まで」で見ているが、今回はその全貌を見られるということで行ってきた。 富岡鉄斎は晩年になるほど力量を上げており、その「仙境画」には定評がある。 さらに88歳で描いた《蓬莱山図》(↓左)や《蓬莱仙境図》(↓右)を見れば、全体として大胆かつ自在な筆勢でありながら詩情豊かな水墨表現となっていることに驚く。 展覧会の構成は、以下の4章立て。 1. 若き日、鉄斎の眼差し-学ぶに如かず神道・儒教・仏教の三教合一説を基盤とする「石門心学」を家学とする京都の法衣商・富岡家に生まれた鉄斎は、若き日より幅広く学問・文芸に親しみ、多数の書画にも触れた。 なかでも、大田垣蓮月は若き鉄斎の人格に大いなる影響を与えており、連月の美しい書を伴う鉄斎の俳画風の素朴絵は味わい深かいものだった。 俗世から離れて自娯適意の自由な人生を歩む文人の生き方「清風」に憧れた鉄斎は、煎茶・喫茶の世界に興味を抱き、35歳で《陽羨名壷図巻》↓を描いている。 鉄斎には、書中の古人たちを尊崇し、その古蹟を訪ね、遺愛品を手元に置き、古画の模写を試みるなどの好古癖・蒐集癖があった。《蘭亭曲水図》、《米法山水図》、浦上玉堂ゆかりの《高士弾琴図》、《松花堂昭乗遺愛燈籠図》・《松花堂昭乗像》、如拙ゆかりの《瓢鯰図》、《明恵上人旧廬之図》、《竹田翁閑居図》などがそれにあたる。 《口出蓬莱図》↓は、毎日夕方に蓬莱山を思って30年年間念じ続けたら、その神仙のありさまがつぶさに思い描くことができるようになったという中国の故事を描いている。口からマンガの吹き出しのように蓬莱山の光景が出てきていてユーモラスである。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2014-07-04 15:43
| 近代日本美術
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