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![]() ![]() 閑話休題。金沢文庫の「徒然草と兼好法師」展は、まさに目から鱗の内容だった。 そのポイントは以下の4点に絞られる。 A.兼好の出自(朝廷の神祇官に勤仕する卜部氏吉田流の傍流)や官職(五位の左衛門佐)の通説は偽作された卜部氏系図に基づくもので、出家前の兼好は六波羅探題在任中の金沢貞顕の被官(六位の侍)だった可能性がある。まずは、「A: 兼好の出自と官職」から。 1.従来の「卜部氏系図」(刊本『尊卑文脈』、『徒然草寿命院抄』↓) ![]() ・兼名の子孫の名には「兼」の字を使わないとする文書が存在する。3. 兼好と武州金沢の関連を示唆する文書 ・『兼好法師家集』に「武蔵の国、金沢といふところに、昔住みし家の、いたう荒れたるに泊まりて、月あかき夜、ふるさとの浅茅が原の露の上に床は草葉とやどる月かな」という歌がある。4.兼好が金沢貞顕の被官であった根拠となりうる金沢文庫古文書 ![]() ・《卜部兼好書状立紙》↑右: 称名寺二世長老釼阿に対して卜部兼好が出した書状の包み紙である。次は「B: 兼好法師と和歌」。 ・《古今和歌集》室町中期写、鶴見大学図書館: 末尾には藤原定家の本奥書(↓中)に続けて、兼好の本奥書が(↓右)が載せられている。 ![]() ・伝光悦・光悦写本《徒然草》1596‐1622年頃↓: 色変わりの料紙が使われている。 ![]() ![]() 有名な金沢文庫所蔵の奈良絵本がいくつも出ていた。・居初つな《徒然草 袖珍奈良絵本》↓: いわゆる「雛本」で、縦6cmほどしかないミニチュア。会場では拡大鏡で覗けるようになっていた。作者は女性画家である。第139段はこちら。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 展示室内の軸装のものは狩野探幽筆のものと石島筑波賛のもの↓。前者では頭巾を被り、頬のこけた老人が読書している。後者は墨染の衣をまとって、灯明の下で読書している「徒然草」第13段に相当する図である。 ![]() とてもレベルの高い展覧会だったと思う。 文庫を出て、トンネルを通って、称名寺庭園へ。 ![]() ![]() ![]() 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2014-05-17 11:30
| 国内アート
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