記事ランキング
ブログパーツ
最新のトラックバック
外部リンク
以前の記事
2021年 01月 2020年 11月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 more... カテゴリ
全体
国外アート 西洋中世美術 ルネサンス バロック 印象派 印象派後期 現代アート(国外) 東洋アート 仏像 国内アート 江戸絵画(浮世絵以外) 浮世絵 近代日本美術 戦争画 現代アート(国内) アート一般 書籍 音楽 映画・写真 講演会 北海道の鈴 東北の鈴 関東の鈴 中部の鈴 関西の鈴 中四国の鈴 九州の鈴 ヨーロッパのベル アジアのベル アメリカのベル オーストラリアのベル 未分類 フォロー中のブログ
検索
その他のジャンル
ファン
ブログジャンル
画像一覧
|
これは、2月11日(建国記念日)のこと。小雪がちらつく寒い日だったが、大浮世絵展の展示が大分替わっているので江戸博を再訪した。
![]() そこで前回とおなじく 第二列で最前列の観客の頭越しに眺めていくことになった。空いていれば双眼鏡や単眼鏡の必要はない観客に近い展示なのだが、今回は持参した双眼鏡が役に立った。といっても版本などが平置きにされている場所へはアクセスすることさえ困難だった。空いている平日に訪れるべきだったと反省したが、後悔先に立たず。 保存状態の良い外国からの浮世絵が多いので、今回はそちらを重視して見ていった。章立ては、オーソドックスな時代順。 第1章 浮世絵前夜第1章 浮世絵前夜: ここには、前回から引き続き出ている個人蔵の伝岩佐又兵衛《婦女遊楽図屏風》の他に、前回には出ていなかった個人蔵の「寛文美人図」が5点も並んでいてエンジョイできた。 第2章 浮世絵のあけぼの: この章のお気に入は下記の三点。 ・鳥居清信の枕絵組物《蚊帳の内外》ベルリン国立アジア美術館は枕絵組物。 ・二代鳥居清倍の紅絵《瀬川菊次郎のしろきやおくま》ホノルル美術館は紅絵。 ・菱川師宣の肉筆画《見返り美人図》東京国立博物館: 良いものは何回見ても良い。 第3章 錦絵の誕生: ・着物の柄の空摺や雪のきめだしが見事な鈴木春信の《雪中相合傘》大英博物館↓。前回にも見たが、今回は双眼鏡を使ってじっくりと見た。最近TV東京の「美の巨人たち」でこれがが紹介されたためか、この版画の前は大混雑だった。↓ ![]() ![]() ![]() ・勝川春章《中村仲蔵の衛士の鶴平と四代目岩井半四郎の池田の宿の朝顔》では、紅葉の色彩が綺麗である。 ・勝川春章の肉筆画《花下の遊女》千葉市美術館↓ ![]() ・磯田湖龍斎《浮世女風俗拾考 妓婦ノ部》には、紫が良く残っている↓。 ![]() 第4章 浮世絵の黄金期: ・鳥居清長では、色彩の保存状態が良い《風俗東錦 萩の庭》大英博物館、《当世遊里美人合 土手華》シカゴ美術館、《美南見十二候 六月》シカゴ美術館、《吾妻橋の涼船》シカゴ美術館↓、背景を墨で摺って暗さを表現している《大川端夕涼》 大英博物館↓↓が良かった。 ![]() ![]() ![]() ・鳥文斎栄之《略六歌撰 喜撰法師 貝合せ》↓は構図が面白く、紅嫌いの紫絵の《青楼美人六花仙 静玉屋志津加》ベルリン国立アジア美術館も見事だった。 ![]() ![]() ・歌川豊国《三代目沢村宗十郎のさつま源五兵衛》ベルリン国立アジア美術館は死絵なのだろうか、薄墨の背景に白抜きの文字が入っていた。同じ豊国の《役者舞台之姿絵 高らい屋》ホノルル美術館は鼠潰しの背景だった。 ・歌川国政《市川蝦蔵の碓井の荒太郎定光》は、目がぎょろりとしており、画面からはみ出すような半身像で、何回見ても印象に残る↓。 ![]() ・菊川英山《青楼美人合 松葉屋内 粧ひ 華妻》神奈川県歴史博物館の唇の笹紅や、渓斎栄泉《北国八景之内 うらたんぼ暮雪 玉屋内白玉》の藍摺はなかなかだった。 ・葛飾北斎については、ベルリン国立アジア美術館から来ている「冨嶽三十六景」の黒冨士《山下白雨》と藍摺の《甲州三嶌越》と綺麗な《百合》を拝見した。北斎の摺物の《観桜》メーテレは初見、《弘法大師修法図》西新井大師総持寺は再見↓。 ![]() ・歌川国貞はすべて国内もの。 ・歌川国芳では、ベルリン国立アジア美術館から役者の似顔を魚の顔にした《魚の顔》だけが海外もの。個人蔵の《猫の当字 かつを》は今回初めて見た↓。 ![]() 落合芳幾・月岡芳年・小林清親・井上安治・小林清親・河鍋暁斎・楊州周延・豊原国周・樋口五葉・伊東深水・山村耕花・川瀬巴水というおなじみのラインナップ。 前回、1月3日に来た時には、楊州周延の《千代田城之御表》が常設展に出ていたが(画像はこちら)、今回は特別展の方に《千代田の大奥》が出ていた↓。周延は火災の際に大奥から馬に乗って緊急退去する奥方と薙刀を持って警護にあたる奥女中たちを描いている。黒装束が印象に残るが、このような着替えを速やかに行うには、日頃から防災訓練がなされていたに違いない。 ![]() 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2014-02-12 15:44
| 浮世絵
|
ファン申請 |
||