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気温15℃という春のような陽気の昨日、新橋の鉄道歴史展示室・パナソニック汐留ミュージアム、さらに地下鉄浅草線で馬込に移動して太田区立郷土博物館の美術散歩を楽しんだ。
これは旧知のJR東日本初代社長・住田正二氏の父君・住田正一氏(呉造船所社長、日本海事史学会会長)が各地を旅して集められた全国の国分寺の古瓦コレクションを核として組み立てられた展覧会である。 住田正一氏は、中学生の時から興味を抱いていた古瓦の研究を実業界に入ってからも続け、全国の国分寺を尋ねて古瓦を蒐集しておられた。 昭和9年に「国分寺古瓦拓本集」を刊行されているが、その題簽は私が敬愛してやまない会津八一氏(歌人・美術史家・書家)の能筆で書かれていた。会津八一も古瓦研究をされていたとのことである。 住田正一氏のこの研究はまさに「男のロマン」であるが、その夢が正一氏の没後、息子の正二氏に引き継がれ、平成18年に「住田正一古瓦コレクションの世界-瓦に魅せられて」が上梓された。その後、これらの古瓦は国分寺市に寄託されて「武蔵国分寺跡史料館」で公開されているという。 ちなみに、以前、家内とともに「お鷹の道」を通ってこの史料館のある「国分寺市立歴史公園」を訪れたことがあった。 展覧会の構成は以下のようである。 Ⅰ.国分寺建立の頃: ①聖武天皇と国分寺、②国分寺建立の頃、③国分寺造営その後、④国分寺と東大寺このブログ記事では、上記のうち「国分寺瓦の美」にしぼって書くこととする。 私が愛読する辻惟雄著「日本美術の歴史」の《飛鳥寺》の項には、次のような記載がある。 588年、百済から僧8人、寺工2人、鑪盤博士1人、瓦博士4人、画工1人が派遣され、日本最初の仏教寺院の建造が始まった。すなわち、瓦の製作を担当する者は、単なる職人というよりは専門家(博士)として扱われていたのである。 2004年の「興福寺国宝展」、2008年の「国宝薬師寺展」にも古瓦が出陳されていたことを思い出したので、これらの図録を見てから新橋に出かけた次第である。これらの展覧会においては、古瓦は仏像・仏画・経文・舞楽面などとともにアートとして扱われていた。 まずは、瓦の名称。↓は本展覧会のフライヤーに載っている図に、別名をカッコ内に追加したものである。 1.鐙瓦(軒丸瓦): この文様は、蓮の花をモチーフとしたものが多いが、その詳細はさまざまである。 ↓左の《下野国分寺瓦》は周囲に「唐草文」を巡らした「複弁蓮華文」であるが、↓右の《下総国分寺瓦》は複雑な「蓮華文」となっている。 2.宇瓦(軒平瓦) ↓の《遠江国分寺瓦》は、中央は「唐草文」、上下縁は「珠文」となっている。 なかなか面白い展覧会だった。これからはお寺の瓦も注意して見るようにしたい。「瓦はアートである」というのが、住田親子そして今回の展覧会企画者からのメッセージであると理解して、会場を出た。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2014-01-29 10:38
| 仏像
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