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今年2014年は、大正3年(1914年)に日本美術院が再興されてから100年になる。
今回の展覧会はこれを記念したもので、1998年に東京国立博物館で開催された日本美術院創立100周年記念の「近代日本美術の軌跡」展 を引き継ぐものであり、2007年に国立新美術館で開催された「日展100年」に相当するものであるともいえる。 今回は前期の初日に行くことができた。古い作品は東博や東近美などで何回もお目にかかっているので素通りしたが、比較的最近の院展画家の作品には目を奪われるものがあり、「日本画」の将来も暗くないとの感を新たにした。 多くの作品の中からどのような基準で選ばれたのか知らないが、前期・後期あわせて約120点が展示される中、ここでは前期のお気に入り作品を羅列していくことにする。 第1章 名作で辿る日本美術院の歩み: ・狩野芳崖《不動明王》: この画は初見。小林忠先生の”これは珍奇で滑稽な画”との評を思いだしてナルホドと納得。”マンガ的な面白さ”という辻惟雄先生の意見も当たっている。 ・橋本雅邦《白雲紅樹》: 何度も見ている画。 ・下村観山《弱法師》: 横美の「観山展・前期」で見たばかり↓。 ・前田青邨《京名所八題(都八題)》: 東博で見ている(参照)。没骨法によるにじみの効いた墨絵。原三渓が愛した作品だったという。その時に撮った写真は↓。前期に出ていたのは、右の4幅だと思う。 ・奥村土牛《閑日》↓: ・横山大観《游刃有余地》: 国新美の「横山大観展」で見ている(参照)。これは再興第一回院展出品作。梁の料理人(包丁)が梁王に向かって云った言葉は「私の好むところは道であって技以上のもの」。文展に対抗する大観の決意が代弁されているとのこと。 ・下村観山《白狐》: 横美の「観山展・前期」で見たばかり↓。 ・川端龍子《佳人好在》↓: 京都・南禅寺の瓢亭。部屋には膳部が出ており、料理の内容をジックリと拝見。竹の縁側、竹の樋、庭の白い花や緑の葉、青い池や翡翠が美しい。描かれていない佳人はにじり口から登場するのだろうか。ちなみに、この池やにじり口は瓢亭のサイトでも見られます。 ・足立源一郎《チューリップ》: 山岳画家として有名なこの画家が描いたセザンヌ風の油彩画。 ・平櫛田中《酔吟行》: そっくりかえって大きく口を開けて放吟する男の木彫。 第3章 歴史をつなぐ、信仰を尊ぶ ・安田靭彦《卑弥呼》: 九州説に基づいた卑弥呼。別に、大和説に基づいた《大和のヒミコ女王》も描いているという。 ・小林古径《竹取物語》: 絵巻物。↓は「昇天の場面」 ・平山郁夫《祇園精舎》↓: 平山郁夫展で見ている。 第4章 花。鳥。そして命をみつめて ・横山大観《紅葉》: 足立美術館で見たような気がする。 ・小茂田青樹《虫魚画鑑》: 東近美で何度も見ている(参照 ①、②)。 ・須田珙中《篝火》: 鵜飼。 ・平山郁夫《天堂苑樹》 : 「仏伝シリーズ」の一つ。 ・那波多目功一《うすれ日》↓: 白いボタンが暗い背景から浮き上がってくる印象的な画。 ・今村紫紅《熱国の巻》: 前期は「熱国之朝」。東博で見ていると思う。 ・小林古径《阿弥陀堂》: 宇治平等院。 ・速水御舟《洛北修学院村》: 群青・緑靑の目立つ風景。 ・田中青坪《浅間山》: 爽やかな風景。 ・小松均《雪の最上川》↓: 郷里の最上川を描いた巨大な作品。 ・後藤純男《淙想》: 層雲峡の滝。 ・宮廻正明《天写田》: バリ島の棚田。 ・村上裕二《市》: 中国の喧騒の市場。 第6章 幻想の世界: ここには素晴らしい画が集まっていた。これらを見ると「日本画」もまだまだ大丈夫のような気がする。 ・中村岳陵《婉膩水》↓: 衣服を脱いで全裸で泳ぐ若い女性。 ・岩橋英遠《神々とファラオ》↓:下部に描かれた砂漠を行く駱駝の隊列と聳えたつエジプト王のダブルイメージの幻想的絵画。 ・郷倉和子《真昼》: 燃えるような芥子の花。 ・庄司福《風化の柵》: 朽ち果てていく仏像。 ・松尾敏男《樹海》: 日本美術院理事長の作品。 ・北田克己《夜明けの地》: 地図の上に描かれた女性と花。 第7章 人の姿 ・安田靭彦《風神雷神》: 再見。仏画に用いられる硬い鉄線描である。 ・小林古径《異端(踏絵)》: 東博で何回か拝見しているが、観る者に訴える力は抜群。 ・速水御舟《京の舞妓》: 畳の目を一つ一つ描いた細密描写に驚く。 ・堅山南風《大観先生》: これも再見。 ・小倉遊亀《舞妓》: プラチナ箔の背景から浮き立つ舞子の貝模様の夏衣裳が美しい。 ・菊川多賀《文楽》↓: ・菊川三織子《笠沙の譜》: コノハナサクヤ姫とその姉、海幸彦、山幸彦。 ・西田俊英《プシュカールの老人》: 武蔵野美大教授の作品。インドの村長が描かれている。 特に最近の院展画家の作品を興味深く見た。後期も見てみたい(記事はこちら)。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2014-01-26 14:30
| 近代日本美術
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