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前期の展示を見たのは9月7日で、5回に分けた長大なレポを書いている。後期は9月27日に見に行ったのだが、本日10月9日、再鑑賞に行ってきた。
10月にしては温度が高く、風の強い一日だったが、快晴なので文句をいう筋合いはない。 家内が竹内栖鳳の大ファンなのであるが、今回の大回顧展を今まで見ていなかったので、付き合うことにしたのである。 この展覧会も残り一週間を切っている。昨日から数点の作品が初めて展示されており、頁替えのある作品も最終場面となっている。 第1章 画家としての出発 1882-1891 第2章 京都から世界へ 1892-1908 ◆特集展示1:美術染織の仕事 M-17 ベニスの月(ビロード友禅、四代飯田新七作、竹内栖鳳原画) 明治40(1907)年 大英博物館 全期、32 ベニスの月(竹内栖鳳、絹本墨画) 明治40(1907)年 髙島屋史料館 10月8日以降展示 大英博物館から来ているビロード友禅《ベニスの月》M-12は通期の展示であるが、10月8日になって初めて高島屋史料館蔵の竹内栖鳳の原画《ベニスの月》32(再見)が登場してきてた。両者が並んだところを見られるのは、この最後の1週間だけである。 ↓の画像は、この記事の既報にアップしたものだが、会場ではこれとは左右逆に展示されていた。またこの画像では色調が大分違っているが、実際にはかなり似た色調で、これほどの差ではなかった。 第3章 新たなる試みの時代 1909-1926 33 アレ夕立に 明治42(1909)年 髙島屋史料館 10月8日以降展示、M-24 アレ夕立に(下絵) 明治42(1909)年 京都市美術館 後期、M-36 写生帖(アレ夕立になど) 明治41〜42(1908~09)年頃 京都市美術館 10月8日以降 《アレ夕立に(下絵)》M-24は後期の最初から展示されていたが、肝心の高島屋史料館蔵の 《アレ夕立に》33↓(再見)は昨日から登場して、やっと二枚が同一壁面に並んだ。舞妓さんが踊り始めんとする緊張の一瞬がその背中に凝縮している。 京都市美術館蔵の《写生帖(あれ夕立に)》も昨日からの展示である。モデルの舞妓さんの写真も出ていたが、これはいつから展示されていたか不詳である。いずれにせよ「横綱後から」とはこのことなのだろう。見事な4点セットだった。 59 富士 明治26(1893)年 髙島屋史料館 10月8日以降展示 高島屋史料館蔵の《富士》59↓も昨日からの展示。これは初見。淡彩の軸物であるが、見事な富士山図である。この右隣りには後期の初めから出ている濃彩の金屏風《富士図》65↓↓があり、比較して見られるようになっていた。山頂の形や新雪の様子は両者ほとんど同じであり、同じ場所から同じ季節に描かれたものであるということが分かった。ただ、一方には山腹に雲がたなびいており、他方には山麓が緑色となっているので、少なくとも両者は異なる時間あるいは異なる日に描かれたものだと考えられた。 95 国瑞 昭和12(1937)年 髙島屋史料館 10月8日以降展示 昭和12年の伏原春芳堂新作画展に出品された《国瑞》も再見の画であるが、この展覧会には昨日から登場した。立派な鯉が2尾、朱塗りの丸盆に納まっている。この盆を「日の丸」、鯉を「国運伸張」の象徴とした時勢に沿った画にしている。栖鳳は、同年11月にも、国民精神総動員法宣伝ポスター《雄飛報国の秋》↓↓の原画を制作している。 今回の展覧会で再認識したことは、竹内栖鳳は天賦の画才に恵まれ、わが国の伝統的絵画を学び、さらに西洋絵画の長所を取り入れた結果、戦前においては東の横山大観と並び称される西の巨匠となったということである。 今回の展覧会で、栖鳳について新たに認識したことは、戦時下においては、横山大観と同じく愛国心を称揚する画を描き、翼賛的な行動をとっていたという事実である。 藤田嗣治をはじめとする「戦争記録画」を描いた洋画家に対する批判については、拙ブログやホームページに何度も書いているが、「愛国画」・「翼賛画」を描いた日本画家の問題点については、これから勉強してみようと思う。 美術散歩 管理人 とら 1「概報」、2「前期第1章」、3「前期第2章」、4「前期第3章」、5「前期第4章」、6「後期その1」、7「後期その2」
by cardiacsurgery
| 2013-10-09 20:07
| 近代日本美術
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